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japanese.china.org.cn |12. 01. 2026

日本造船大手の統合、中韓を追い越せるか

タグ: 造船企業 買収 コスト 技術 スマート
中国網日本語版  |  2026-01-12

日本最大の造船企業である今治造船はこのほど、ジャパンマリンユナイテッド(JMU)の買収を完了し、持ち株比率を60%に引き上げた。合併後、両社の生産能力は日本国内造船量の過半数を占め、世界4位の規模となる。日本造船業界の関係者は、この動きを「日本造船業界の過去数十年で最大規模の統合」と評している。日本メディアはこの再編について、「日本造船業界の存続が問われる重要な時期に行われた」と指摘している。

上海政法学院の孫盛囡副教授は、「日本の造船業界は構造的な課題に直面している」と述べた。これらの課題は、日本造船業界の拡大を制限しているだけでなく、ある意味でその存続自体をも脅かしているという。

(一)人手不足が深刻で、生産能力が頭打ち状態にある。過去5年間で日本の造船業の就労者は1万人以上減少し、その平均年齢も非常に高い。経済産業省が2024年に行った調査によると、日本の製造業全般で熟練労働者の不足率がすでに33%に達している。労働力不足を補うため、日本は大量の外国人労働者を受け入れざるを得ない状況だ。しかし大幅な円安に伴い、東南アジアの労働者にとって日本の賃金の魅力が低下している。この人手不足により生産能力の強化が困難であり、受注したとしても納期通りに完成できない可能性が高い。

(二)日本の造船業界はコスト構造における劣勢に直面している。日本の製鉄所がサプライチェーンで強い立場を占め、さらにエネルギーコストが高止まりしていることから、日本の造船企業が使用する厚板鋼材の価格は長期的に国際市場価格を上回っているとされる。試算によると、鋼材価格の差によって日本の造船コストは中国より約20%から30%高くなっている。また、最近の円安は海外からの受注には有利な反面、輸入原材料のコストが大幅に上昇している。輸入資源への依存度が高い日本の重工業にとって、為替の利益は原材料価格のインフレによってほとんど相殺されてしまっている。

(三)日本はデジタル化の面で後れを取っている。ロボット大国として知られる日本であるが、造船業界におけるデジタル化は韓国と比べ明らかに遅い。韓国のHD現代(旧現代重工業)は「スマート造船所」の普及を積極的に推進しているが、日本の造船所も自動化設備を備えながら、工程全体のデータ連携やスマート化された意思決定の面で遅れている。

日本の造船業界が巻き返しを図れるかどうかについて、孫氏は次のように分析している。今回の統合によって、今治造船の「柔軟で効率的な運営」とJMUの「技術力」を十分に結びつけることが可能となり、調達、研究開発、設計、販売といった重要な分野で相乗効果が期待できる。これにより、日本の造船業界が生産能力の拡大を推進できる可能性がある。また、アンモニアや水素の全サプライチェーンにおいて、次世代のゼロカーボン燃料(アンモニアや水素)を採用した船や特定の分野での新たな競争力の確立が期待される。

しかしながら、今回の統合による500万総トン近い生産能力であっても、中国や韓国との差は依然として非常に大きい。そのため現状では「最低限の生存規模」に到達するにとどまり、無駄な競争を抑制しつつ、日本の世界第3位の地位を維持し、ばら積み貨物船などの有力分野を強化し、市場シェアのさらなる低下を防ぐことしかできない。「中韓造船業界を全面的に追い越す」という目標の達成は、短期的には非常に難しいと言える。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年1月12日