| japanese.china.org.cn |12. 03. 2026 |
東日本大震災から15年、福島県ではなお帰還できない住民も
今年の3月11日は、東日本大震災から15年の節目だ。福島原発事故の影響により、現在も福島県では約2万3千人が避難生活を余儀なくされ、帰宅できない状況が続いている。中国新聞網が伝えた。
日本の東北沖で2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震が発生し、大津波を引き起こした。地震と津波の二重の影響により、福島第一原子力発電所では大量の放射性物質が漏えいした。事故発生後、福島第一原発を中心とする半径20キロの地域が「警戒区域」に指定され、約15万4千人の住民が避難を余儀なくされた。
事故から15年が経過した現在も、福島原発事故の影響は完全には消えていない。福島県内では現在も7市町村にまたがる計約309平方キロメートルが「帰還困難区域」に指定されており、約2万3千人の被災者がいまだ帰還できていない。
日本の原子力資料情報室の事務局長兼研究員である松久保肇氏は取材に対し、被災地の復興に向けて日本政府は福島第一原発の廃炉を最優先事項として推進すべきと指摘した。松久保氏によると、政府は2051年までに廃炉作業を終える方針を示してきたが、現在の進捗状況を見る限りほぼ不可能であり、廃炉の完了はなお遠い先であるという。
福島原発事故で、溶融した燃料棒などが固まって形成された核燃料デブリは約880トン存在するとされている。このデブリの取り出しは福島第一原発廃炉作業の重要工程だ。しかし東京電力はこれまでに2回の試験的取り出し作業を実施したものの、回収できたデブリは合計でわずか0.9グラムにとどまっている。このペースでは、880トンのデブリを取り出すには極めて長い時間を要することになる。
さらに、福島県内で発生した除染土壌の処分問題も未解決のままだ。福島県の除染作業により発生した放射性汚染土壌は、2025年7月時点で計約1411万立方メートルに達している。現在は中間貯蔵施設で保管されており、遅くとも2045年までに福島県外へ搬出して最終処分を行うことになっているが、現時点では具体的な処分方法は決まっていない。
「福島民報」と福島テレビが最近合同で実施した世論調査によると、震災と原発事故の記憶や教訓が風化していると「感じる」は74.4%にのぼった。その理由としては、「震災や原発事故に関する報道が少なくなった」「いまだ多くの避難者がいる事実が忘れられている」「県外の人に福島県の現状が理解されていない」などが挙げられている。
日本の市民らは11日、経済産業省前で「福島忘れない」をテーマとした集会を開き、老朽化した原発の再稼働に反対するとともに、政府と東電に対し福島原発事故の未解決問題に真摯に向き合うよう求めた。集会に参加した漆原氏は、福島原発事故による災害から15年が経過したものの、いまだ多くの人々が「家がありながら帰れない」という厳しい生活を送っていると述べた。また、原発の再稼働や新設には不安を感じており、政府と東電は福島原発事故について心から反省していないとの認識を示した。
東電は今月6日、福島第一原発の核汚染水の海洋放出を再開した。これは同社の2025年度(2025年4月~26年3月)7回目の放出で、通算18回目。東電の発表によると、今回の放出は今月24日まで続き、約7800トンの汚染水が海洋に放出される予定だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年3月12日
