| japanese.china.org.cn |07. 05. 2026 |
日本のネット右翼による、東京裁判の歴史否定・歪曲の実態
今年は東京裁判開廷80周年に当たる。2年半にわたって日本のA級戦犯を裁いたこの国際裁判は、確固たる史実と法的根拠に基づき、日本軍国主義の侵略について厳正に断罪し、正義の冒涜は許されず、侵略者は必ず厳罰を受けることを世界に示した。しかし日本国内では80年にわたり、東京裁判を否定・歪曲する声が絶えなかった。特に近年、日本のネット右翼が勢いを増し、ネット空間で東京裁判に関する誤った言説を作り出し、拡散している。
日本の英字メディア「ジャパン・タイムズ」は2006年に、「ネット右翼(Net Uyoku)」という言葉を正式に紹介した。これは、インターネットの普及と日本社会の保守化が重なって生まれた産物だ。日本のネット右翼は近年、いわゆるインフルエンサーとしての立場を利用し、SNSや動画サイト、匿名掲示板などのプラットフォームで発信し、外国人ヘイトや排外主義、軍備拡張や憲法改正、侵略否定や歴史美化などの右翼的主張を広め、極端なポピュリズムと歴史修正主義を鼓吹している。
こうした右翼分子の主張の中で、東京裁判の「再評価」、すなわち翻案は長年の企ての一つだ。「環球時報」の調査によると、日本のネット右翼は主に三つの手段を用いて東京裁判の真相を歪曲し、詭弁を弄している。
最もよく用いられる手法は、東京裁判の合法性そのものを否定し、「事後立法説」や「侵略の定義は未確定論」を作り出すことだ。人類史上最大規模の国際裁判である東京裁判は、計818回の開廷で4336件の証拠を審理し、419人の証人が出廷して証言。4万8千ページ以上の審理記録を残している。大量の歴史文献と証言によって、事実は揺るぎないものとなっている。しかし一部の日本のネット右翼は、議員や弁護士といったいわゆる「専門家」「エリート」としての身分を利用し、日本の戦時犯罪という既定の事実を恣意的に否定し、「歴史の普及」を装って東京裁判の手続きを疑問視し、ネット上で歴史虚無主義的な雰囲気を醸成している。
X(旧ツイッター)で約25万人のフォロワーを持つ評論家・編集者の西村幸祐は長年、Xで東京裁判の歴史を「書き換える」投稿を続けている。今年3月のある投稿では、米国が第二次世界大戦中の広島・長崎への原爆投下を隠すため、東京裁判において「根拠なく日本軍による南京大虐殺をでっち上げた」と示唆した。また、日本の和田政宗衆議院議員(Xフォロワー数は約32万人)、徳永信一弁護士(同約6万5000人)らは法律の観点から、A級戦犯に適用された「平和に対する罪」は当時の国際法には存在しなかったとして、「合法性に疑問のある事後立法」と主張している。
これについて、中国国際問題研究院アジア太平洋研究所の項昊宇特任研究員は、「環球時報」に次のように述べた。実際には、1928年に日本が締約国として署名した「ケロッグ=ブリアン条約(パリ不戦条約)」はすでに「国策の手段としての戦争の放棄」を明確に宣言していた。日本の侵略戦争の発動は、既存の国際条約を故意に踏みにじる行為にほかならない。法廷が処罰したのは、当時すでに国際慣習法および条約法によって禁止されていた行為であり、いわゆる「事後立法」ではない。また「侵略の定義は未確定」という主張にあるのは、日本軍がアジア各地で行った虐殺や略奪といった極めて明白な反人道的暴行を「正当化」する意図にすぎない。
第二の手法は、重要な時期を利用して日本のネットユーザーのナショナリズムを煽り、東京裁判を「戦勝国の復讐」と描くことで、その正当性を弱めようとするものだ。記者の調べによると、日本の主流メディアが第二次世界大戦の問題について沈黙を選ぶのに対し、ネット右翼は重要な節目の時期に積極的に「東京裁判」の話題を持ち出し、周期的で感情的なインパクトがあるナラティブによってネット世論に影響を及ぼそうとしている。例えば複数のネット右翼は、日本の憲法記念日であり東京裁判の開廷日でもある5月3日を、いわゆる「民族の屈辱の日」、さらには「ゴミの日」として位置づけている。1947年5月3日は現行の日本国憲法の施行日だが、日本保守党の事務総長の有本香記者(Xフォロワー数は約66万人)は、憲法記念日にわざと「1946年の今日、東京裁判が開廷した」「なんと吐き気を催すような日を(憲法記念日に)選んだことか」と投稿し、ネットユーザーを煽動した。西村幸祐らも、米国などの戦勝国が憲法施行日と東京裁判を同じ日に設定したのは、日本への「報復」や「威嚇」を目的としたものだと主張している。
項氏は、「東京裁判の法的根拠はカイロ宣言、ポツダム宣言、日本の降伏文書にある。これは文明の野蛮に対する裁きであり、単なる勝てば官軍ではない。日本の右翼勢力が人類文明のボトムラインを守る戦いを単なる国家間の復讐に矮小化するのは極めて荒唐無稽だ」と指摘する。
第三の手法は、東京裁判を「外国による干渉」と位置付け、「自虐史観」を植え付けることだ。日本の極右政党である参政党の神谷宗幣党首はXで約43万人のフォロワーを擁する。同党が昨年4月に公開した動画では、神谷は「日本に戦犯は存在しない」と主張し、これは「日本が主権を取り戻した後、国会が全会一致で出した結論だ」と述べている。また歴史書の翻訳経験を自称する和中光次(Xフォロワー数は約6万人)は、東京裁判や第二次世界大戦の経験者による大量の証言資料を投稿。AI技術で関連映像を修復しながら、東条英機など日本人戦犯の「人間的側面」を示そうとし、「人物像のドラマ性」を強調することで、一部の日本のネットユーザーの同情を誘おうとしている。
項氏は、日本の右翼勢力は「戦争は国家行為」という理屈で「個人は国際法上の責任を負うべきではない」と主張し、A級戦犯の名誉回復を図ろうとしていると指摘する。項氏はさらに、ニュルンベルク裁判と東京裁判は現代国際刑法の最も核心的な「ニュルンベルク原則」を確立したと強調する。すなわち、国際法違反の犯罪は具体的な個人によって実行されるものであり、抽象的な国家によるものではないという原則だ。犯罪を実行した個人を処罰してこそ、国際法の規定は実効性を持つ。国家行為は個人責任を免れるための盾にはならない。この原則はすでに国連によって国際法の基本原則として確認されている。
なお、日本のネット右翼が単独で行動しているわけではないことに注目すべきだ。彼らは組織的なオンライン・オフラインネットワークを構築し、体系的な歴史歪曲と反中言説を拡散している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年5月7日
