share
中日両国>
japanese.china.org.cn |04. 06. 2026

トリレンマに陥る日本経済

タグ: 会計補正 予算案  円安 為替
中国網日本語版  |  2026-06-04

日本政府は3日、2026年度一般会計補正予算案を閣議決定した。歳出総額は3兆1135億円。データによれば、日本の26年度当初予算規模はすでに122兆3000億円に達しており、前年度の115兆2000億円を大きく上回っている。ここからさらに補正予算を追加したことから、日本の財政圧力がさらに高まることへの懸念が広がっている。

中国マクロ経済研究院対外経済研究所の李馥伊副研究員は、今回の3兆円余りの補正予算がすべて国債発行によって賄われる点は、日本の財政拡張が続いていることを示していると指摘する。日本政府の債務規模は10年連続で過去最高を更新しており、債務残高の対国内総生産(GDP)比は約230%に達している。これは世界で一般的な60%の警戒水準を大きく上回っている。李氏はまた、構造改革が遅れている状況では、財政拡張だけでは経済の基礎的な改善効果は限定的であり、長期的に円安圧力が続くと指摘する。

今年に入り、円安傾向が続いている。日本は4月末から5月にかけて過去最大規模の為替介入を実施したが、為替レートはしばしば1ドル=160円の水準に接近している。李氏は、為替介入は市場心理を短期的に安定させることはできても、円相場の基調を根本的に変えることは難しいとの見方を示している。

円安は日本の輸入インフレ圧力を一層強めている。日本はエネルギーの約90%、食料の約60%を輸入に依存しており、円安は国内物価を直接押し上げる要因となる。日本の実質賃金の伸びは現在もマイナスで、家計のエンゲル係数は1980年度以来の最高水準に達している。これにより、個人消費と企業収益はいずれも圧迫されている。

一方で、日銀が利上げを進めれば新たなリスクも生じる可能性がある。長年にわたり、日本は異次元緩和によって巨額の政府債務の資金調達コストを低水準に抑えてきた。仮に金利が1%程度まで上昇すれば、政府の利払い負担は大きく増加し、財政刺激の余地は狭まる。また、日銀や生命保険会社は低金利期に購入した国債を大量に保有しており、金利上昇は評価損の拡大を招き、金融システムの安定にも圧力を与えることになる。

李氏は、財政拡張、為替下落、そして金融政策の調整により、日本経済は明確な「トリレンマ(三重の制約)」に直面していると指摘する。財政刺激と金融引き締めが同時に進められることで政策の方向性が相互に制約され、マクロ経済運営の効果が弱まる可能性があり、日本経済の先行きは依然として不透明としている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年6月4日