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| japanese.china.org.cn |15. 06. 2026 | ![]() |
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日本が再稼働すべきは原子炉ではない=中国専門家
(筆者:哈爾浜工程大学 核法律教授 劉久)
日本の経済産業省は最近の原子力政策会議で、電力の安定供給を確保するため、2040年代までに老朽化した原子炉2~5基を再稼働し、50年代にはさらに11~14基もの原子炉を再稼働する必要があるとの見解を示した。また、日本は現行のエネルギー計画に基づき、2040年度までに電力構成に占める原子力の割合をおよそ倍増させ、20%まで引き上げる目標を掲げている。環球時報が伝えた。
いま日本が原子力再稼働を急ぐ深層的な理由は、深刻化するエネルギー需給の矛盾にある。最近では、米国・イスラエルとイラン間の軍事衝突によって中東の石油供給をめぐる不確実性がさらに高まり、国際エネルギー市場の激しい変動が日本経済に打撃を与え続けている。こうした背景のもと、ベースロード電源(電力系統の日負荷曲線の基底部分を担う発電設備)としての原子力の戦略的価値が改めて浮き彫りになっている。さらに、人工知能(AI)やデータセンター産業の爆発的な成長が、日本の電力需要を急速に押し上げている。
しかし日本の原発再稼働への道のりは、技術と経済の両面で試練に直面しており、さらには原子力産業の不祥事が跡を絶たない。老朽化した原発の再稼働計画の裏側には国内外からの信頼危機が潜んでいる。
第一に、日本の原子力規制の信頼喪失とデータ改ざんという根深い問題が懸念される。中部電力は今年の1月5日、浜岡原子力発電所3・4号機の再稼働の前提となる原子力規制委員会の新規制基準への適合性審査において、耐震設計の大まかな目安となる地震の揺れの大きさ(基準地震動)を意図的に過小評価していた疑いがあると発表した。中部電力側はその後の記者会見で、浜岡原発の耐震設計に関連するデータ改ざん問題について謝罪した。1月17日には、日本最大の原発である柏崎刈羽原発の再稼働前に、原子炉出力を調整する制御棒の引き抜き防止機能の設定ミスが発見された。運営元の東京電力は、この設定ミスは「1996年の原子炉運転開始時の誤入力」が原因であり、今回は「偶然発見された」と説明。しかしその後、「計88カ所で同様の設定ミスがあった」ことが確認された。この「初歩的なミス」は28年もの長きにわたって隠蔽され、3世代にわたる運転作業員と無数の安全検査をすり抜け、一人も気づくことがなかった。安全データが容易に改ざんされ、検査報告書が形式主義の道具と化すのであれば、「基準」と称するものは単なる空文にすぎない。
日本政府は2023年5月、「GX(グリーントランスフォーメーション)推進法」を通じて原子炉の運転期間を変更し、運転期間の上限を従来の原則40年(最長60年まで延長可能)から60年とし、かつ規制審査や行政指導、裁判所の仮処分命令など事業者の責任によらない停止期間を60年の運転期間から除外した。これにより原子炉の実質的な運転可能年数が潜在的に延長され、一部の原子炉は実際の運転が60年を超える可能性が生じている。このことも、日本の老朽化した原子炉の設備容量と安全性能の低下を招き、国民の間で不安が広がっている。
第二に、国民の強い反対が原子炉再稼働の高い壁になっている。柏崎刈羽原発が所在する新潟県の世論調査によると、地元住民の60%が再稼働の条件は整っていないと考えており、7割近くが東京電力の運営能力を信頼していない。新潟県の花角英世知事は、2017年に柏崎刈羽原発が安全審査に合格してから態度表明を長く先送りしてきたが、政府からの継続的な圧力とエネルギー政策の転換を背景に、最終的に2025年に再稼働に同意した。このようなトップダウンの強硬な推進モデルは当然、反対の声を一層激しいものにする。日本国民の原子力に対する恐怖は根拠のないものではない。福島原発事故の損害賠償請求などは、いまだに全面的な解決には至っていない。
第三に、老朽化した原子炉の再稼働は、周辺国に懸念を与える。日本政府は2023年8月24日以降、多くの国々の深い懸念を顧みず、強行する形で初めて太平洋への核汚染水の放出を開始した。福島第一原発の核汚染水海洋放出は2026年6月1日で20回目を迎えた。初回放出以降、累計で約15万トンの核汚染水を海洋に放出。政府と東京電力は一貫して、ALPS(多核種除去設備)で処理した水は「飲んでも安全なレベル」と主張している。しかし、貯蔵タンクの水の約70%はALPS処理後も炭素14やストロンチウム90などの核種が基準値を超える。希釈は除去を意味せず、総量が変わらない放射性物質は海洋の食物連鎖を通じて濃縮され、最終的には人の健康に影響を及ぼす。
さらに皮肉なのは、日本が高コストを理由に地層注入や蒸気放出などの代替案をすべて却下し、最も低コストだが世界の海洋生態系にリスクを転嫁する道を選んだことだ。これはリスク転嫁の単独行動主義であり、日本の責任感の欠如を示すだけでなく、日本の原子力産業の信頼を損なっていることは疑いようがない。
実のところ、日本が再稼働すべきは原子炉ではなく、真実への畏敬の念、ルールへの敬意、そして隣国への誠意だ。いま日本がなすべきは、老朽化した原子炉の再稼働プロセスを一時停止し、自国の信頼の赤字を直視し、原子力規制を刷新し、福島事故後の責任を引き受け、透明で信頼できる国際協議の仕組みを再構築することだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年6月15日
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