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japanese.china.org.cn |14. 09. 2026

BRICS設立20年―G7を越えた『実利の連合』の先にある世界=小林正弘氏

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中国網日本語版  |  2026-09-14

文=小林正弘

清華大学法学博士 Genuineways IP Inc.パートナー

BRICSは設立20周年を迎えた。その目覚ましい発展から、主要7カ国G7主導の世界経済から新興国の存在感が高まる世界への移行の潮流がうかがえる。2006年、ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国外相会合を起点に始まったBRICは、2010年の南アフリカ加盟によりBRICSへと改称された。その後の拡大を経て現在では、四大陸にまたがる11の正式加盟国に加え10のパートナー国を擁し、計21カ国が同枠組みに関与している。これらの国々は地球上の主要な発展途上地域をほぼカバーし、世界人口のほぼ半分、陸地面積の36%を占める。

BRICS諸国の世界GDPシェア(購買力平価PPP)は2000年時点で18%程度に過ぎなかった。2010年代半ばには欧州連合(EU)を上回り、2021年にはG7を逆転。現在も拡大傾向が続いている。加盟国には長期的な人口増加が見込まれる中東、アフリカ、南アジアの国々が含まれることから、日本経済研究センターの試算によれば、BRICS経済圏は2075年に米国の約1.4倍の規模に達する可能性がある。

BRICSは当初の新興市場対話プラットフォームから、政治・安全保障、経済・貿易・金融、人的・文化交流など多岐にわたる分野をカバーする重要な多国間協力メカニズムへと発展を遂げた。構成国の間には中印、イラン・アラブ首長国連邦(UAE)などの領土紛争、政治体制や価値観の相違が存在する。しかし、直近のBRICS首脳会議で習近平国家主席とインドのモディ首相が会談し、関係改善と協力推進で一致したように、こうした差異が発展の決定的な障害となっていない。それは、BRICSが価値観の共有を強要せず、経済協力や技術支援の場としての役割を重視し、グローバルサウス諸国にとって魅力ある具体的な経済的利益を生み出す仕組みを整えてきたからだろう。

世界銀行と比較すると融資規模は小さいものの、審査を簡素化し条件を最低限に抑え、発展途上国が利用しやすい金融機関を目指す新開発銀行(NDB)、新産業革命パートナーシップ(PartNIR)や産業能力センターを通じたAI・デジタル分野の協力、技術移転の枠組み構築などが代表的な取り組みとして挙げられる。

NDBは2015年の正式設立以来、120件のプロジェクト、約400億ドルの融資総額を承認し、グローバルサウス諸国により多くの資金調達の選択肢を提供し、発展途上国の連帯と協力を着実に支援してきた。中国はBRICSの中で最大の経済規模を有する。それでもNDBの初期資本は5カ国が均等に出資し、議決権も平等に設定されており、政治的平等が優先されている。中国は新産業革命パートナーシップ(PartNIR)や産業能力センターの提唱者であると同時に、資金、人材、プロジェクトの主要な提供者としての役割を担っている。

習主席は現地時間2024年11月18日、ブラジル・リオデジャネイロで開催された第19回主要20カ国・地域(G20)首脳会議の第2セッションにおいて演説を行い、「中国は常に『グローバルサウス』の一員であり、発展途上国にとって頼りになる長期的なパートナーであり、世界の発展を支える行動者であり実行者でもある。中国は自国だけが突出することを目指さず、多様な国々が共に栄えることを願い、多くの発展途上国と連携して現代化を推進する」と述べた。この理念は、BRICSの協力活動にも反映されている。中国が国内で蓄積した貧困削減の経験はグローバルサウス諸国の発展にも寄与していくだろう。

BRICSでは加盟各国の多様なニーズに応じて貿易や投資などの経済協力が進められている。その中でも中国に特に期待が寄せられているのは、経済貿易、科学技術・イノベーション、グリーン転換、クリーンエネルギー、持続可能なインフラ、気候変動対策といった分野における実践的かつ効果的な協力だ。

G7主導の体制から、世界人口の8割以上を占める新興国・発展途上国全体の存在感が高まる世界経済へと段階的に変化する中、世界の調和と持続可能な発展を保つためには軍事、政治、経済面での競争ではない道が求められる。グローバルサウス諸国の声を世界に届け、人道的にその成長を支援しつつ各国自身の経済的利益を創出するBRICSの役割は、ますます重要になってくる。こうした国際環境の変化を踏まえ、日本は欧米諸国の動向に追随するだけでなく、BRICS諸国とのパートナーシップを深め、自律的に協力の機会を模索することが重要となる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年9月14日