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中国在住63年の中村京子さん、中国の変化を語る
発信時間: 2008-10-08 | チャイナネット

 

 

今年で78歳になる私は、中国で63年暮らしてきた。中華人民共和国の成長と発展をこの身で経験してきた。中国のここ数年の変化はとうてい語り尽くせない。だが一言でこの変化を表現するとすれば、「天翻地覆(天地がひっくりかえるほど)」という言葉がふさわしいだろう。私たちの生活の中でまさに起こったこの変化は、衣服や食物や交通などを全て変えた。

まずは着る物の変化。私の記憶によると、中国人の衣類は長い間、グレーと青と緑の3色しかなかった。スタイルもみな一緒で、中山服がほとんどだった。町では今、色とりどりの服を着た人たちを見ることができる。それぞれの個性を表すこれらの服を見ると、私はとても嬉しくなる。人々の衣服は精神と自由を表すものでもあるからだ。中国人は今、とてもリラックスして生活していると思う。中国在住の外国人の暮らしも中国人とほとんど同じだ。北京の什刹海に夜に出かければ、ネオンサインのともった酒場の並びを、国籍の異なる人々が一緒になって歩いているのを見ることができる。30年前にはありえなかった光景だ。

自転車の多かった過去の北京の風景は忘れられない。20~30年前、自家用車を買える人はなかなかおらず、自転車で通勤する人々で北京の町はあふれていた。長安街を走る自転車の光景は圧巻だった。自然に整然と並んだ自転車の列はとてもきれいで、米国から来た医師代表団も感嘆していた。現在は自動車が増え、私たちが住んでいる路地も退勤時間になると、自動車でいっぱいとなる。地下鉄も四方八方に通じるようになった。私の娘は最近、親戚に会いにスイスから北京に帰って来た。地下鉄で外出した娘は帰ってくるなり、「お母さん、すごいのよ。北京の地下鉄は欧州の一部の国よりもすごい。車両も清潔で、アナウンスもはっきりしている」。娘によると、北京空港の新ターミナルもきれいで、設備も整い、とても便利だそうだ。

食べ物も変化した。私は昔、中国の東北地方に住んでいた。あの頃は、穀物と言えばコーリャンとトウモロコシばかりで、お米はとても少なかった。人々は正月に鶏・アヒル・魚・肉を1~2回食べるだけだった。今は全く違う。トウモロコシのような雑穀はむしろ高級食材になった。農村に行って食事をしたり、自然な生活を楽しんだりすることは、時代の流行になった。人々の生活水準が上がったということを言えば、何倍に上がったかわからないほどだ。北京五輪とパラリンピックも各方面で大きな成功を収めた。北京に長く住んでいる日本人としてもとても誇りに思う。私は中国を愛している。(作者:中村京子)

 「人民網日本語版」 2008年10月08日

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