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japanese.china.org.cn |19. 02. 2022

<北京冬季五輪>冬季パラリンピックのマスコット 生みの母は23歳

タグ: 北京冬季五輪
中国国際放送局  |  2022-02-19

 2022年北京冬季オリンピックのマスコットキャラクターの「ビンドゥンドゥン(氷墩墩)」はすでに世界的な大スターになりました。一方で、その良き友のパラリンピックのマスコットである「シュエ・ロンロン(雪容融)」もネット上で注目されるようになりました。「シュエ・ロンロン」は赤灯篭をモチーフにしており、丸い顔に小さくつぶらな瞳、短かい手足が特徴で、甘えん坊でウインク好きというキャラクターです。意外なことに、「シュエ・ロンロン」をデザインした姜宇帆さん(23歳)は当時、吉林芸術学院の大学生でした。


 姜さんは大学3年生だった2018年に、東北地方で年越しの際に飾る赤灯篭にインスピレーションを得て、北京冬季オリンピック・パラリンピックのマスコットデザインの募集に応募しました。


 姜さんによると「故郷の黒竜江省伊春市嘉蔭県は国境に近い小さな街です。春節(旧正月)になると、赤灯篭が街の至るところに飾られ、めでたい雰囲気になります。そこで、この赤灯篭をモチーフにしました」とのことです。


デザイナーの姜宇帆さん(23歳)


 姜さんは2019年1月、北京冬季オリンピック組織委員会から、自分がデザインしたマスコットが世界中からの6000点近くの応募作品の上位10位に入ったとの通知を受けました。姜さんはその後、教師や同級生と共に作品に修正を加えました。もっと生命力に満ちたマスコットにしようと鹿の角や羽根、頭飾りなど動物の要素を加えてみたのですが、納得のいく出来にはなりませんでした。チームが知恵を絞り合って、最終的に頭部を赤灯篭にして、万里の長城の模様や平和の象徴であるハト、世界遺産の天壇公園を加えることにしました。「このデザインはめでたさや平和を象徴しており、非常に中国らしく北京という地方の特色を際立たせることができた」と思ったとのことです。可愛い「シュエ・ロンロン」は、1万枚以上の手描き原稿を作成し、修正案制作を32回も繰り返すなどを経て、ようやく誕生しました。


「シュエ・ロンロン」の手書きデザイン案


 姜さんは、「シュエ・ロンロン」のお腹が光っていることに注目してほしいと語ります。暖かく照らす光によって友愛や勇気、粘り強さを象徴しているほか、パラリンピックの選手の懸命に努力する精神や、世界を励ますというパラリンピックの理念を象徴させたとのことです。


 北京冬季パラリンピックは間もなく始まります。姜さんは、「シュエ・ロンロン」が選手一人一人の夢を明るく照らし、世界をさらに暖かくしてほしいと願っています。


   「中国国際放送局日本語版」2022年2月19日