全人代代表、バス車両を「民声ポスト」に

　天津市に有名な「女性運転士」がいる。彼女はバスを速く安定して運転するだけでなく、車両を住民の意見を知る「民声ポスト」にした。

　今年49歳の王艶さんは全国人民代表大会代表で、天津市公交集団第3旅客輸送有限会社の8路バスチームの運転士でもある。

　バス車両は社会を知る窓である。王艶さんはこの場所が大好きで、自分の重要な職場だと考えている。2018年に全人代代表に当選して以降、彼女は乗客の声に耳を傾け、車内で話した日常の出来事を代表の提案にまとめている。

　乗客には多くの高齢者がおり、乗車中に配達物の受け取りについて話すことも多い。王艶さんは、「子供が両親にネットで野菜や果物を購入したが、配達営業所に置かれ、自分で取りに行かなければいけないことがある。一部の古い団地にはエレベーターがなく、高齢者が荷物を持って階段を上り下りするのは大変」と話す。

　似たような話題も多く、王艶さんは乗客の意見と声に目を向けるようになった。調査を重ね、王艶さんは「配達業者の宅配サービス整備に関する意見」をまとめ、全国両会で提案する予定である。

　王艶さんは、「毎日、様々な業種の乗客と触れ合い、彼らの一言で視野が広がることもある。全人代代表に当選後、民生問題に注目し、責任を感じるようになった」と述べた。

　また、乗客の意見は自分のことでもあり、住民の声を人民大会堂に持っていくことは最大の職務上の願いだと話した。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年3月3日