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japanese.china.org.cn |22. 06. 2023 |
北京大生が語るZ世代の暮らし—エコキャンパスで心の癒しを
文・写真=劉牧原 北京大学日本語通訳修士
約300種の脊椎動物、400種以上の無脊椎動物、600種以上の高等植物がある北京大学。2021年に開かれた国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で、「北京大学キャンパスミニ自然保護区」が「生物多様性グローバルモデルケース100+」に選ばれた。北京初、全国の大学初となるミニ自然保護区として、このキャンパスは動物たちの生息と行き来を見守っている。
では、一緒にキャンパス内の生態環境を見てみましょう。
華表(竜・鳳などの図案が彫刻された装飾用の巨大な石柱)に登るアオサギ
水辺のオシドリカップル
落ちないでね、アヒルちゃん
未名湖を泳ぐ鴨一家
オッドアイ白猫
木の上にいるリス
これまで、中国国家一級保護野生動物に指定されているシマアオジやイヌワシ、国家二級保護野生動物のハイタカやオシドリを含む230種以上の鳥が北京大学の敷地内で確認された。中国全土には1400種以上の鳥がいるが、ここで見られる鳥はなんと国全体の七分の一にも達する。
初めて北京大学に足を踏み入れた時、「公園のよう」だとさえ感じた。行く先々に木々や草花がある。未名湖の畔を歩くと、鳥のさえずりと虫の音があたりに響いている。あちらこちらに生命の躍動が感じられ、常に周りの自然に癒されるキャンパスといえる。私たちは自然から資源をもらうだけでなく、精神力を養い、心身の疲れを癒してもらえると日頃から感じている。慌ただしい日常から自分を解放しようと思う時、いつも湖畔に行き、やさしい大自然に触れる。自分と同じように安心感を求めに来る学生はほかにも多くいるだろうと思う。
ところで、北京大学には「緑色生命協会」という動植物を扱うサークルがある。会員は「自然を見極め、生命を悟る」を指針とし、週二回、鳥や植物を主とする生き物の生態を観察・記録する。彼らはエコキャンパスの実現に身を投じ、大学の関係部門と積極的に意思疎通を図り、生態保護関連イベントの開催を促している。
自然音が聞こえる緑に囲まれたキャンパスの中で、書物の香りを満喫する。これが北京大学におけるZ世代の若者たちのグリーン・エコライフである。北京大学では動植物がすくすくと育ち、生物多様性の保全を学生たちが念頭に置いて積極的に実践している。今後、中国各地の大学キャンパスに都市の生物多様性の保全に資する自然保護区が続々と作られ、より多くの人が生物多様性を身近に感じ・楽しみ・守り、自然と調和して共生していくことを心から願っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月22日