香港は珠江河口の東側に位置し、中国大陸を背にし、西は南中国海に面し、珠江の内河と南中国海の交通の要衝、南中国海へのゲートでもある。またユーラシア大陸の東南部にあり、南中国海と台湾海峡の接点に位置する、アジアおよび世界に通ずる航路の要所でもある。
香港の境界域は大体、深圳河の南、北緯22度09分以上、東経113度52分から1114度30分の間にある。海面と陸地を含み、香港島と九竜、新界、離島の4つの部分に分かれる。埋め立てによる相次ぐ造成で、面積は絶えず変化してきた。1981年の統計では、面積は1061.72平方キロで、うち香港島と周囲の小島が78.12平方キロ、九竜(新九竜を含む)は37.74平方キロ、離島は210.76平方キロ。1993年には面積は1078平方キロに達した。
香港は中国の南の大門に位置し、総面積は1104平方キロ、人口は約690万。世界で最も重要な貿易・経済センターの1つである。
1997年7月1日、百年以上にわたる英国の植民統治が終わって祖国に返還され、中国が「一国二制度」を初めて実施する特別行政区となった。
香港基本法は「一国二制度」と「香港人による香港統治」、高度な自治方針の香港特別行政区での実施を保障している。基本法に基づき、防衛や外交など香港の自治範囲以外の問題を除き、香港特別行政区は高度の自治を実行し、行政管理権や立法権、独立した司法権と最終審査権を有するだけでなく、自由港や単独の関税地区、国際金融センターとしての地位を保持する。このほか、経済や貿易、金融、水上運輸、通信、観光、文化、スポーツなどの分野で「中国香港」の名で世界各国や各地域、および関係する国際組織と関係を保持、発展させ、関係する協定に調印、履行することができる。
「一国二制度」の実施が成功したことで、香港は世界の貿易と金融、商業、中心センターとしての地位を保持し、強化することができた。現在、香港は世界第11位の貿易地域である。世界で最も優れた深水港を有するのみならず、貨物取扱量で計算すると、世界で最も多忙な取次港、旅客・国際貨物処理量で計算すると、香港空港は世界で最も多忙な空港の1つ、銀行の対外取引高で計算すると、世界第14のセンター、外貨取引高で計算すると、世界第6位の市場、時価で計算すると、アジア第2の株式市場である。
香港の高度な国際化は、企業に至便な環境や法治体制、自由貿易制度、自由に流通する情報、公平で開放された競争環境、発展し完備された金融ネットワーク、ほぼ構築された一流の運輸・通信ネットワーク、先進的な支援サービスなどに見られる。さらに膨大な外貨準備、自由に両替できかつ安定した通貨、健全な財政備蓄、および低税率の簡明な税制を有している。こうしたすべての優位性から、香港は世界が認める最も自由で最も競争力を備えた経済体の1つとなった。
香港は世界貿易機関(WTO)が創設された当時のメンバーであり、返還後も独立締約国としての地位を維持している。WTOの多国間貿易制度に積極的に参与することが、対外貿易政策の基本である。小規模だが完全に対外開放された経済体として、対外貿易が香港経済で果たす役割は非常に重要であり、また自由港と国際貿易センターとして、香港は多国間貿易体制の下での世界の貿易自由化から多くの収穫を得ている。
「チャイナネット」資料 2007年6月