中国大陸と香港の「経済貿易緊密化協定」(CEPA)が今年1月1日に発効して以来、大陸部が関税免除の対象とした香港製品の貨物通関量が徐々に増加し、対象製品の輸入額は9月末現在で6億5千万香港ドル(約89億円)に達した。CEPAによる関税免除措置は香港各界で評価されている。
深セン税関がまとめた統計によると、大陸側税関を通過した関税免除対象の香港製品は、第1四半期の総額1億7千万香港ドル(約23億円)から、第2四半期は2億香港ドル(約27億円)、第3四半期は2億8千万香港ドル(約38億円)へと増加し、関税撤廃策の効果が顕在化しつつある。
CEPAは香港の製造業の振興、産業構成の調整、海外資本の導入などにプラスの役割を果たしている。今年上半期、海外からの対香港投資は累計138億ドルにも達し、昨年の総額136億ドルを上回った。上半期に対香港投資を行った企業の2割が、CEPAの施行を投資を決定した理由に挙げており、整った法制度や低関税率、簡素な税制、通信網の発達といった従来の利点のほか、CEPAの施行が外資誘致の新たな切り札になったことを示している。
「人民網日本語版」2004年10月26日