十年前、香港は中英両国の外交官が激しく論争しあった焦点であった。十年後、香港は中国とイギリスのパートナーシップを固める確固たるかけ橋となった。これについて、元中国駐在イギリス大使のナイトクリストファー・ハム氏は「中英両国の友好関係において、香港はすでに積極的な要素となっている」と語った。ほとんど毎年のように中国の大陸部や香港特別行政区を訪問しているハム氏は「よく香港を訪問しているが、全般的なイメージとしては香港は非常に繁栄しており、経済も好調である。中国における香港の新しい地位は、香港の繁栄においてもその役割を果たすと言える」と語った。
「もし今なお中国駐在の大使であれば、今年は何をするつもりですか」と聞かれ、ハム氏は「北京では数多くの香港復帰記念イベントが開催されており、これらのイベントに参加したい。これらのイベントはまた、中英両国のパートナーシップへのお祝いでもある。中英関係はより広い分野で繰り広げられており、これがさらに深く掘り下げられることになろう。イギリス政府は中英関係の中で優位を保ち続けている」と語った。
イギリス外務省香港局の局長をつとめたこともあるハム氏は、中英間の香港問題についての交渉に参加し、イギリス側の重要な代表の一人であった。しかし、2002年にハム氏は中国駐在イギリス大使となった際、香港は中英間の重要な話題にはもうならなくなっている。
「1983年から1997年にかけては、香港の前途は中英間の最も重要な話題であり、中英関係の展望をも決めるものであった。もし一時間の両国外相の会談が行われれば、そのうちの55分間は香港問題に関するものであった。現在、さまざまな分野において中英関係は非常に好調であるので、香港問題は中英関係の舞台からフェードアウトした。香港は繁栄を保つためのすべてのチャンスを生かしており、それによって確固たる基盤を打ち固めた。中国が世界に接触する際、香港は重要な役割を演じている。中国の会社にしても、外国の会社にしても、香港を中国進出の踏み台とすることができる。香港の金融市場はより多元化、国際化のすう勢が現れ、さらに開放的になっている。香港の金融システムとルールは先進的なものであるので、香港は投資者により多くのメリットをもたらすことになっている」とハム氏は語った。
最後に、ハム氏は「香港の返還は成功の物語である、と私は信じている」と語った。
「チャイナネット」 2007年6月21日