チベットは1950年代以前に正式な道路が1本もなく、民用自動車が1台もなかった。チベットの平和解放が実現した1951年から今日までの50余年間に中央政府がチベットの道路交通建設に投じた資金は70億元に達し、世界的に有名な四川・チベット、青海・チベット、雲南・チベット、新疆・チベット、中国・ネパールなどの主要幹線道路を建設したあと、さらにナッチュ・チャムド、ラサ・シガズェ、ラサツォモなど自治区内の自動車道路をも建設した。
1989年以後、国は前後して17億900万元を投資して、青海・チベット道路に対し2回にわたって大規模な整備を行い、通行条件をわりによく改善した。また四川・チベット道路のチャムドからバンダ空港までの一部区間でアスファルト舗装工事を行った。同時に、ラサからゴンガまでの空港道路、中国・ネパール道路のチュシュ・シガズェ区間でアスファルト舗装工事を行い、チベット道路主幹線の通行条件をかなり改善し、運輸能力を高めた。
第10次5カ年計画(2001年~2005年)期の投資総額は、自治区の基本建設投資総額の約3分の1を占める140億元に達する。国は2003年、2004年、2005年にそれぞれ31億3000万元、36億元、51億2000万元を投資して、中国・ネパール道路のラズェ・ティンリ区間、国道317号線の四川・チベット道路北線のギャンダ・トバ区間、ガント・ギャンダ区間、新疆・チベット道路のクンサ・モインツェル区間、センゲズァンボ・ルトグ区間、ゴジェ・サンサン区間の重点改造プロジェクトを完成し、ナガルズェ・ギャンズェ区間、マイリン・ナン県区間、ダムション・ナムツォ区間、ズェダム・ギャチャ区間、カンマ・ツォモ区間、ナッチュ・ジャリ区間、パル・ザダ区間の県に通じるかまたは県と県を結ぶアスファルト道路の建設に着工する。その中に農村の自動車道路プロジェクトが20件あり、建設距離は1500余キロ、17の郷、131の行政村の自動車が通る問題を解決する。ここ3年間に、チベットの210万人の農民と牧畜民が道路建設に参与し、年間に1人当たりの収入は百元以上増えた。
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