社会科学文献出版社が発行した「中国中産階級調査」で、中国社会における中産階級の占める割合が11.9%に達したことが明らかになった。人民日報系の経済誌「市場報」が伝えた。
調査チームは、「中産階級」を次のように定義している。
調査前月の所得が5千元以上である。
事業機関の管理職、技術専門家、共産党や政府機関に務める公務員、企業の技術者、経営者、民営企業の経営者――などの職に就いている。
大学(学部卒)以上の学歴を持つ。
中国社会科学院(科学アカデミー)社会学研究所の張宛麗副研究員は▽知識資本と職業威信▽労働モデル▽就業能力▽職業上の権力▽収入と資産▽消費・生活スタイル▽社会的影響力――の7点を総合した上で、中国では1990年代後期以降、西欧の中間階級に相当する中産階級(雇用人口の13~15%程度)が形成されはじめたと考えている。現在、中国の中産階級は11~19%で、多くとも20%以下という。
アンケートでは、中産階級と聞いてイメージする職業として▽民営企業経営者▽企業・事業機関の管理職▽共産党・政府機関に務める公務員▽技術専門家――などが挙げられた(回答件数順)。中産階級の経済的状況についてはイメージが曖昧で、「よくわからない」とした人が30.6%に上る。「資産50万元以上」とした人は21.2%、「資産100万元以上」とした人は19.3%だった。
「人民網日本語版」2005年9月6日