山間にある貴州省安順市紫雲県水塘鎮塔井村の海抜約1800メートルの山頂近くの洞穴の中で、苗族20世帯が暮らしている。彼らの住んでいる地は「中洞」と呼ばれている。1950年代、彼らとその祖先は百年間住んでいた「下洞」と呼ばれる場所から山頂側の「中洞」に移り住んだ。以来、すでに60年が経過している。現地政府は彼らを洞穴から移動させようと、様々な方法を考えた。近くの山麓に住居を建設するなどしたが、数世帯が移動しただけであった。生活は閉ざされた山間にあるが、彼らの生活は不便というわけではない。メディアの報道により社会の注目が集まり、通信手段と電気が引かれ、多くの世帯にはテレビがある。しかし家の中にはテレビ以外ほとんど何も置かれていない。2003年に洞穴内に小学校ができ、洞穴の外に暮らす多くの生徒が毎日1時間以上の山道を歩いて学校に通っている。洞穴には「呉」「王」「羅」「梁」という4つの姓の20世帯約100人の苗族が暮らしている。国家観光局の調査によると、これは現存するアジアで唯一の「穴居部落」であるとしている。「新京報」が伝えた。
写真(上):2007年1月10日に撮影された、洞穴に暮らす32人の村人の集合写真。
写真(中):洞穴から400メートルの場所に建設された洞穴に住む人のための住居。住居は大部分が廃墟となり、村人は相変わらず洞穴で生活をしている。
写真(下):テレビを見る子供と昼食の準備をする母親。洞穴に暮らす5世帯にはテレビがある。
「人民網日本語版」2007年1月15日