中国では今年、主に大病に対する備えに重点が置かれた都市部住民の基本医療保険制度を試験的に実施する。これにより、これまで医療保険制度の枠外におかれていた児童、一部の老人も医療保険制度に組み込まれることになる。労働社会保障部の田成平部長がこのほど行われた中国医療保険研究会の設立大会で明らかにした。
昨年末現在、全国の基本医療保険の加入者は1億5700万人に達した。加入者には基本的な医療保障がなされ、基金の収支もバランスが取れている。第11次五カ年計画(「十一五」、2006-10年)期間における医療保険改革では、「3つの拡大」、即ち▽都市部の職員から都市の住民全体へ、保障対象者の拡大▽単一ルートによる資金集めから多元的なルートへ、資金集めメカニズムの拡大▽単一的な保障から多岐にわたる保障へ、保障方法の拡大――が目標となっている。以上3つの措置はすべて医療保険改革の全般に関連することから、同部は医療保険改革の研究のために、中国医療保険研究会の設立を決定した。同会は成立後、都市住民の医療保険の試験的実施を巡って評価付けを行うとともに、子供用と成人用の薬剤の比較研究、一部の慢性疾患の診察管理と費用の支払い方法の研究を進めるなど、保険に加入するための技術的支援を行う。
「人民網日本語版」2007年4月2日