起業には困難なイメージがつきまとうが、江西省南昌市の若年ホワイトカラー層の間では最近、インターネットを活用した新しいタイプの起業「オンライン起業」が相次いで行われている。「南昌日報」が伝えた。
同市では現在「全民起業」が合い言葉で、起業してビジネスに乗り出す若いOLも少なくないが、その多くは自分の会社をセカンドビジネスと位置づける。本業の合間に、自身の嗜好やネット利用の経験に基づいてインターネット上にファッション製品などを取り扱う小さな商店を開設し、自身で経営理念を立て、日々の生活を充実させている。
ある事業機関で働く暁テイ(23)さんは入社2年目、月収約2千元のホワイトカラー。トレンドに敏感で、アクセサリー製品が大好きな女性だ。彼女は仕事の合間に街をぶらつき、ファッション雑誌を読み、インターネットで買い物するのを何よりの楽しみとしていた。
そんな暁テイさんにある時偶然、オンライン商店を開設しようというアイディアがひらめき、さっそくネットで買い付けをして、ある有名サイトの中に自分の店を開設した。それ以降、これまで買い物に費やしていた時間は店の経営や商品の買い付け・発送、顧客との交流などに充てられるようになった。開設後2カ月が経って、固定客がつくようになり、毎月の売上高は数百元に上り、店の評判も悪くない。暁テイさんは「生活がすっかり変わった」といい、友人たちも暁テイさんを手本に相次いで起業した。
あるオンライン商店を経営する小敏さんは大学を卒業したばかり。オンライン起業の動機について「目的はお金を稼ぐことではなく、インターネットに触れたり利用したりする機会を増やし、インターネットでの振る舞い方や人との交流の仕方を学び、自身の経営理念をつかむことにある」と話す。
小敏さんは「これまで自分の生活は空虚だった。インターネットで夜通しゲームをしたり、街をぶらぶらしていることがしょっちゅうあった。でもオンライン商店の開設後は、商品を仕入れ、顧客をつかみ、広告を打ち、商品を発送し、コストを抑え、利益を計算するといったことを全部やらなくてはいけなくなった。これは低いレベルの起業かもしれないが、私自身は非常に充実している」と話す。
*テイ:「女偏」に「亭」
「人民網日本語版」2007年10月15日