1994年から常住人口の自然動態がマイナス成長(出生数が死亡数を下回る状況)を続けていた上海市だが、これがプラス成長に変わる可能性が見えてきた。「人口出生の予想・結果分析記者会見」が6日、上海で行われ、上海では常住人口に小さな出生ピークが始まっていることが明らかになった。関係者は、数年後に上海では人口動態がプラス成長に転じると予測、ただし「出生数の低成長が続く状況は変わらない」としている。
上海市人口計画育生育委員会の最新データによると、今年上半期の上海における常住人口の出生数は7万6500人、昨年同期比で1万3400人、21.2%増加している。通年では16万人を超えると予測され、昨年同期比で2万5千人の増加となる。2008年の出生数は17万5千人前後となる見込み。
同委員会の孫常敏副主任は出生数増加の要因について、次の4つがあると分析する。
(1)1980年代生まれのベビーブーム期に生まれた一人っ子世代が婚期に入った。上海市の政策では、夫婦共に一人っ子の場合、条件付きで第2子を持つことが認められる。
(2)今年は60年に一度やってくる縁起物のいわゆる「金猪年」であり、これを新婚夫婦が重視している。
(3)外国人や台湾籍と上海市民の結婚が増えている。またここ数年で上海戸籍を持つ人と他の省市区に戸籍を持つ人との結婚は上海市への婚姻登記数の3分の1を占め、戸籍人口の出生増につながっている。
(4)流動人口が上海で出産・子育てするケースが増えている。
「人民網日本語版」2007年11月7日