国家質量監督検験検疫総局(品質検査部門)は9日、上海税関でこのほど、日本の東京と大阪からの航空便で上海に到着した旅客の荷物から、総額600万円分の日本産牛肉960キログラムが違法に持ち込まれようとしていたところを押収したと発表した。見つかった牛肉は規定に従って処分された。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
11月3日夜、上海浦東国際空港の検査検疫担当者が、巡回中に大阪発JAL629便の積荷の中から不審な荷物を発見した。荷物は重量があって冷たいトランクで、すぐに重点検査が始まった。その後、カート7台を押す中国人乗客1人と日本人乗客5人のグループが見つかり、調べた結果荷物の中身はすべて牛肉だった。肩掛けバッグやトランクなど26個の荷物から、合わせて800キロの牛肉が見つかった。この密輸事件は、牛肉の数量と関与人数でいずれも上海税関で過去最大の押収案件となった。
上海出入境検験検疫局の関連責任者によると、このところ日本からの旅客持込みによる牛肉密輸が増える傾向にあるという。6月2日から11月3日までに、上海の空港税関だけで30キログラム以上の日本産牛肉密輸事件が26回あり、2928キロが押収された。これまでの上海空港税関で起きた肉類密輸事件を、数量、回数、集中度で大きく上回るレベルだという。
国家質量監督検験検疫総局によると、日本で狂牛病が発生したことを受け、中国は日本産牛肉の輸入を法により禁止している。同局は上海税関で起きている多くの日本産牛肉密輸事件を重視し、食品の安全性を守る意味で、関連検査部門に取締りの強化を求めている。
「人民網日本語版」2007年11月10日