スペインの『ヴァングアルディア』紙は17日、「被災者たちの気概」と題する記事を掲載した。内容は次の通り。

家族や家屋、全ての財産を失った中国の農民が、外国人に飲料水を一本差し出した。人口が多く貧しい四川省の綿竹も今回の地震で被災し、飲料水はとても貴重である。

60歳ほどの農婦、蘇玉恵（音訳）さんは、笑顔で私を彼女の家に案内してくれた。彼女の言う家は、水田のそばのがれきだった。おととい蘇玉恵さんは、このがれきの下からすでに息の絶えた夫を探し出した。蘇玉恵さんに残されているのはこのがれきだけだ。体も弱く農作業をしていた夫も奪われた彼女は、これからどうやって生活していくのだろうか。「隣の人が助けてくれます。農作業をしてくれる彼らのかわりに、私は手仕事をします」と蘇さんは言う。

この村には苦しみや涙がないわけではない。しかしとても強い意志を持ち、驚くべき精神力と生きる能力をもった人がいる。廃墟の中に暮らしている村人たちは、今まで通り親切で気前よく人をもてなす。彼らは人類の模範であり、数万人の犠牲者を出した大地震は、彼らをさらに強くした。

交通が不便な地域から私を連れ出してくれたあるオートバイの運転手は、交通費を受け取らなかった。あるチェーン店のスーパーは、無料で被災者たちに食料品を提供していた。スーパーの若い女性従業員は誇らしげに、「これは社長の命令です」と言った。彼女はこのスーパーの入り口に設置されたテントで夜を過ごしている。このような話は数え切れない。

「チャイナネット」2008年5月20日