北京五輪開会式で、意識を失った中国人女性を3人の見知らぬ外国人が救助する一幕があった。ネット上ではこの写真がたちまち熱い話題となり、「五輪精神の完璧な体現」と称賛された。英字紙「チャイナ・デイリー」は19日、多方面の努力を経て、この3人の身元が判明したと報道した。ポーランド人内科医のフーベルト・クリシュトフィアクさん、同僚のマルチン・クリシュトシェクさん、そして23歳のポーランド人女性カヤケル・ベアータ・ミコワイチクさんだ。「北京日報」が伝えた。

　クリシュトフィアクさんは「トーチがわたしの方に近づいてきた頃、助けを求める声が聞こえました」と話す。意識を失い倒れた中国人女性をミコワイチクさんが見つけ、大声で助けを求めていたのだ。ポーランド選手団の首席医務官であるクリシュトフィアクさんとクリシュトシェクさんが直ちに駆けつけた。「わたしが声をかけた時、彼女はすでに意識を失っていました」。3人の善意ある外国人は、女性を会場の外へと運んだ。聖火台への点火の少し前だ。クリシュトフィアクさんは「チャイナ・デイリー」に載った自分の写真を見て初めて、すべての過程を思い出した。他の2人はもうこの出来事を忘れていたという。クリシュトフィアクさんは「英雄的行為なんかではありません。折良く写真に撮られただけのことです。それに写真に映っていたのはわたし1人ではなく、計3人です。わたしたちはこの女性を一緒に救助したのです」と語った。

　「人民網日本語版」 2008年08月22日