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「美女経済」の氾濫は社会病理 低俗な風潮に歯止めを
発信時間: 2008-09-01 | チャイナネット

「美女経済」とは女性の美しさを利用して金儲けをすることだ。この解釈は近年凄まじい勢いを示す新興「美女経済」の共通項を言い当てている。「美女経済」の出現にも無論合理性はあるが、近年では女性の容貌や肉体、性的特徴を利用して消費を刺激し、経済的利益を追求しようとする「美女経済」現象が氾濫しており、北京の報道界の女性記者たちはこれを深く憂慮している。「中国婦女報」が伝えた。

「人民日報海外版」の王昭記者は「現在は美女経済が溢れすぎだ。何にでも美女の助けを借りる有様で、これでは美女にも経済にも何のいいこともない。経済的側面から見ると、美女ばかりに頼る経済は往々にして脆弱で、長続きしないものだ。『モーターショーはどうだった』『コンパニオンがきれいだった』といった会話をよく耳にするが、これを聞いたメーカーが何を感じ取るのかわからない」と指摘した。

「健康時報」の熊江雪記者は「美を愛し、美を追求するのは余り非難することではないが、何が美なのかについて、人々は正しい認識を持つべきだ。人工の美は美の1種だし、自然美も美の1種だ。職業上、医療上の必要から整形するのは理解できるが、他の目的のためなら不必要。そうした人工の美には代価を支払わなければならないからだ。中国消費者協会によると、国内では過去約10年間ですでに20万例の顔面美容整形が失敗している」と指摘。熊記者は美女経済が引き起こすこうした病理的な審美観が女性の心身の健康におよぼす二重の傷を懸念する。  

「中国労働保障報」の祝小薔記者は、過度に氾濫した「美女経済」の最大の弊害は、浮ついた現在の社会風潮を煽ることにあると考える。この種の浅薄な審美観は女性の健全な成長をミスリードするだけでなく、社会全体の健全な発展にとってもマイナスだ。なぜ社会には「美女経済」だけがあり「美男経済」はないのかを考えれば、「美女経済」の背後に潜んでいるのが、口うるさく品評する男権的視線であることに気がつくはずだ。

「中国改革報」の焦紅霞記者は「子どもの成長する過程に美女文化の影響がはびこっていたら、その子の人生観や価値観は著しくミスリードされてしまう。現在では大きいものは車や住宅、小さいものは携帯電話やシャンプーまで、ちょっとテレビをつけたり新聞を広げたりすれば全部美女で、見ないわけにいかない。メディアは美女経済の氾濫を煽る役割を果たしてきた。メディアに務める者としてわたしたちも、メディアは社会的責任をどう果たすべきかという視点から、その中における自らの役割を一度良く再考してみるよう、同業者に呼びかけたい」と語った。

「人民網日本語版」 2008年09月01日

 

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