大型の国営企業で働く林潔さんは、自分の生活が、この新タイプの「ご近所付き合い」に染まっていることに気づき、驚きを隠せない。この住宅地が出来あがったばかりの10年ほど前、彼女は隣近所とは一切のつながりもなかった。数年前、子どもが生まれたのを機に、故郷から父母を呼んだのか全ての始まりだ。まず、自分の家に遊びに来る近所の子どもたちが多くなり、湖南省の干し肉、山東のお焼き、広東の肉入り粽など、その子どもたちを世話する老人たちのそれぞれの郷土食がよく家に届けられるようになった。
林潔さんは「この家を買ったのは私だけれども、父母や子どもが、私と隣近所の人たちを結び付けてくれた」と述べている。今では、週末や休暇になると、隣近所を誘って、老人や子どもを伴い郊外に遊びに行くという。「私のような他省出身者を、この街に馴染ませてくれた」と、林潔さんは述べている。
実際、このような新たなタイプの「ご近所付き合い」は、娯楽的な意義だけにとどまらず、中国で昔から続く習慣と相成っている。「遠くの親類より近くの他人」とはよく言ったもので、近所に住む同士が仲良くし、お互いが助け合っていくことで地域の輪が広まっていくものである。広州の大型の住宅地ではウェブサイトが多く開設され、同じ住宅地に住む者たちとの交流が活発になっており、こうした都市における新型の「近所付き合い」が益々多元化されている。
「人民網日本語版」 2008年10月06日
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