米ロサンゼルスで8日、ダウンタウンの東に位置する「エバーグリーン墓地(Evergreen Cemetery)」で記念壁が除幕された。同記念壁は米大陸横断鉄道建設初期の労働に携わった中国人労働者を追悼して設けられた。「広州日報」が伝えた。
1869年5月10日、世界鉄道史上の一大奇跡と称される米国大陸の東西を結ぶ大動脈、大陸横断鉄道が開通したが、建設に従事した中国人が開通式典に招かれることはなかった。大陸横断鉄道建設中に亡くなった中国人労働者は白人墓地に弔われることなく、墓地の外に埋葬された。
およそ140年が経ち、ロサンゼルス市は「エバーグリーン墓地」の整備を行い、数年前に発見された中国人労働者の遺骨を埋葬、米国鉄道建設に突出した貢献を果たした中国人労働者を祈念することとなった。
ロサンゼルス市担当者は8日、「エバーグリーン墓地」で記念壁の除幕を行い、大陸横断鉄道建設初期に労働に従事した中国人労働者を弔った。5年前に同墓地近くで発見された中国人労働者の遺骨約100柱は、来月にも同墓地内に埋葬される。
「歴史的な過ちであったことは明らかだった」。ロサンゼルス郡都市圏交通局(MTA)コミュニティ・リレーションズ担当のYvette Raposeマネージャーは、「私たちは当時の過ちを率先して正すことにした。先人らは一度は拒絶された『エバーグリーン墓地』に新たに埋葬される」と述べた。
MTAは2005年6月、ロサンゼルス中心部のチャイナタウンと近郊のパサディナ市を結ぶライトレールの建設工事で、「エバーグリーン墓地」近くに新たに墓地を発見、遺骨174柱のほか、漢字が刻まれた墓碑、陶磁器などが発掘された。考古学者の鑑定の結果、死者の多くが19世紀末に米国で鉄道工事に携わった中国人労働者と判明した。
「人民網日本語版」2010年3月10日