北京市は伝染病だけでなく、既存の専門病院ではできない併発症の治療が可能な同市最大規模の伝染病専門病院を建設し、平時の診療のほか、突発的な公共衛生事故などが生じた場合に迅速に対応できる体制を整える。
北京市衛生局の金大鵬局長は「市当局は突発的な公共衛生事故などが生じた場合の緊急対応システムを検討してきた。現在、ほぼ固まった枠組みをさらに煮詰めているところだ。市内には500床のベッドを有する伝染病専門の病院、地壇医院と祐安医院があるが、この病院だけでは重大かつ突発的に発生した伝染病に対応できないため、600~800床のベッドを備えた市内最大の専門病院を建設することにした」と話している。
同時に祐安医院の改築工事も進め、呼吸器関連の伝染病治療の機能を高めるとともに、2・3級の病院にも感染疾病科を増設し、約20床のベッドを設置して伝染病に対する常時対応態勢を強化する。郊外の区・県にも原則、分院を建設する計画。
市当局は120の救急センターを中心とする医療救援、全市をカバーする情報ネット、物資保障、専門家の編成を柱とする緊急対応システムを構築することにしている。
「チャイナネット」2003年9月2日