劉翔選手は半月間にブログを書くことはなかった。北京五輪まであと1年間の祝賀イベントの後、劉翔選手はすべてのアレンジを断り、自らのトレーニングのスケジュールに一生懸命取り組んでいる。数カ月前の北京五輪チケット注文のピークでは、劉翔選手の110mハードルと北京五輪の開幕式は最も注目の的となっている。劉翔選手にとって、ファンたちをがっかりさせるつもりはない。一年後の北京五輪でキューバのロブレス選手、フランスのデュフレ選手、ベテランのアメリカのジョンソン選手たちとの対戦は、劉翔選手にとって失敗は許さないものである。
中国国家体育総局・トレーニング局の陸上施設は広くて静かである。向こう一年間、劉翔選手はここで一生懸命トレーニングしなければならない。しかし、陸上競技管理センターのトップや監督の孫海平氏にとっても、劉翔選手にとっても、絶対大丈夫という自信はない。110mハードルの競技は、偶然性がかなり高いものであろう。
北京五輪の聖火台に点火することはもっと楽な話題であろう。「中国のスピード」を代表する劉翔選手と「中国の高さ」を代表する姚明選手は北京五輪の聖火台に点火する資格を競い合っている。これについて、劉翔選手は「何振梁氏(中国オリンピック委員会名誉会長、IOC委員)は昔陸上競技にたずさわったことがあり、アテネオリンピック大会で私に授賞したこともあるので、私は何振梁さんからトーチを引き継ぐ資格がある」と語った。姚明選手は「聖火台をもっと高くしてくれないか?私だけが届ければ一番いいんだと思う」とジョークを飛ばした。なんか一触即発の雰囲気が感じられような気がする。
アテネ五輪閉幕式で中国選手団の旗手であった劉翔選手は4年後の北京五輪にはよりファイト満々で、名が歴史に残される北京五輪の聖火台に点火するトーチランナーの資格では、同じく上海出身の姚明選手のメンツを考えるつもりはないだろう。
しかし、聖火台に点火するのは、金メダル獲得よりやさしいものであろう。五輪大会はいうまでもなく、まもなく開幕される陸上世界選手権、陸上ワールドカップやIAAFグランプリでは、劉翔選手は金メダルを獲得したことはない。しかし、劉翔選手にとって、2008年の北京五輪の金メダルはより大切なものである。「四年ぶりの五輪大会には、私を含むすべての選手はいい成績を目指している。北京五輪での成績や世界記録を再度更新することはできるかとよく聞かれるが、今ははっきり言うことはできない。なぜなら、まだ数多くの事柄が定かでないからだ。まだ一年間ぐらいあるので、ケガをする可能性もあるし、もっと強くなる可能性もある。オリンピック大会が中国で開催されることは、私にとって光栄である。このチャンスを見逃せば、もう二度とはやって来ないだろう」と劉翔選手は語っている。
「チャイナネット」 2007年8月24日 |