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japanese.china.org.cn |28. 06. 2022

エジプト人女性教師「中国山区での中国語教育経験は貴重」

タグ: エジプト カイロ 中国語 教育 文化
中国網日本語版  |  2022-06-28



2019年、詩雨さんが優勝した「漢語橋」世界大学生中国語コンテストで、太極扇を披露する参加者


 エジプト人女性の詩雨(パッサント・ サイード)さんは「漢語橋」世界大学生中国語コンテストで優勝したことがあり、現在はカイロ大学中国語学部の教員をしている。中国語との縁について詩雨さんは、「父親の戦略的観点のおかげかもしれない」と笑顔で話した。

 

 2016年初め、中国の国家指導者はエジプトを訪問し、両国の電力、インフラ建設、経済貿易などの分野における多項目の協力文書に調印した。詩雨さんは、「当時、エジプトの各メディアはこの訪問を大々的に報道し、私の父は両国の交流と協力は将来勢いよく発展すると感じ、就職のことを考えて私に中国語を学んではどうかとアドバイスした」と話した。

 

 大学進学後、負けず嫌いな彼女は他の学生のように中国語の勉強を諦めるのではなく、学年1位の成績で父親のアドバイスに応えた。3年生の時、彼女は山東大学に留学した。「エジプトを離れたのはこれが初めてで、中国で過ごしたこの1年は自分の人生で最も充実し豊富な1年だった」と、今でも興奮を隠せない様子で話した。

 

 留学中の忘れられない経験について、詩雨さんは江西省吉安山区に教育支援に何度か行った時のことを話した。「貴重な経験で、多くの収穫があった。吉安山区に着いてすぐに、骨身にしみる寒さがどういうものかを知った。足が冷えて歩けないような感覚だった。一緒に行った仲間の心遣いに非常に感動した」という。そのほか、外国人として、中国の子供に中国語を教えに行ったことを今でも不思議に感じている。「教師という職業に触れたのはその時が初めてで、よそよそしかった子供たちに少しずつ好意を持ってもらえるようになり、言葉でうまく表現できないほどうれしかった。この教育支援の経験はわずか10日ほどだったが、思い出と感動は今も覚えている。多くの子供と今も連絡をとっている」と詩雨さんは話した。

 

 この教育支援の経験を通し、詩雨さんは教師という職業の喜びと素晴らしさを知り、「中国語教師」になり、多くの人が中国語を学ぶ手助けをしたいと考えるようになった。

 

 現在、エジプトのカイロ大学中国語学部の教師をしている詩雨さんは、学生に中国語だけでなく、言葉の背後にある文化の魅力も積極的に探るよう促している。近年、多くの中国ドラマがエジプトで人気を集め、詩雨さんは「これは中国語を学ぶ人にとって幸せなこと。中国語を学ぶ手段が多様化した」と述べた。彼女は学生が生き生きとした中国語を学ぶよう促している。

 

 カイロ大学中国語学部は中国文化を紹介する活動を定期的に行い、学生に中国文化を深く知る機会を与えている。これらの活動を通し、学生は「得意分野」を学んでいる。中でも学生に人気があるのは「快板」と早口言葉で、「みんな上手にできている」と詩雨さんは話した。彼女によると、そのほかに古琴、太極扇、詩歌朗読などもあり、これらの活動を通し、学生は中国語レベルを高められるだけでなく、中国語と中華文化の魅力も感じることができる。


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