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japanese.china.org.cn |10. 10. 2022 |
旦増頓珠氏、雪の高原で働く「職人」
「あの2台はフル稼働中で、安全リスクが生じやすい。直ちに安全担当者にシステム検査を行わせる」旦増頓珠氏(40)はセメント製造ラインで機械設備を一つずつ検査し、問題点に気づくと直ちにこれを解消させることで、安全生産を保証する。
旦増頓珠氏は西藏(チベット)高争建材股份有限公司の副総経理兼製造ライン責任者だ。旦増頓珠氏は2014年よりチームを率いて研究と技術改良に取り組み、技術の難関を次々と突破した。ランニングコストを大幅に削減し、企業の生産能力を新たな段階に押し上げた。
旦増頓珠氏は2000年に卒業すると、チベット高争建材の前身であるラサセメント工場に入社した。生産統計担当者になり、家族の3世代目のセメント技師になった。職場では物事の大小に関わらず真剣に取り組み、優れた成績を収めた。周囲からは「ワーカホリック」と評された。
旦増頓珠氏は2004年に20数人の同僚と共に石家荘の関連企業で研修を受け、実地でセメント製造の操作などを学んだ。その後は工場の重点育成対象として毎年、内陸部の省・直轄市での研修に派遣された。グリーンな生産やシステム管理などの先進的な理念を徐々に把握した。
チベットのインフラ整備の急速な発展に伴い、セメントの市場での需要が日増しに旺盛になった。工場の製品は常に需要に追いつけなかった。生産効率を保証するため、すでに製造ラインの責任者になっていた旦増頓珠氏はチームを率い、故障しやすい設備の全面的な研究に着手した。
旦増頓珠氏は朝早く起き夜遅くまで働き、根本的な問題を探した。設備の稼働率を高め、故障しやすい部品の耐用期間を延ばすことに取り組み、生産工程及び設備技術の改良を模索した。試験を繰り返し、設備の稼働率が年々上昇した。2015年の1年間だけでも企業の設備維持補修費を100万元以上も節約した。
旦増頓珠氏は、「長年現場で働いたことで、コスト意識が高まり、設備フル稼働中にさらに生産量を拡大することを学んだ。規模化を踏まえた上でコストを削減した」と話す。
設備の故障率が高いという問題を解消すると、さらにチームを率いて設備の生産能力の掘り起こしに取り組んだ。チームは苦しい模索を経て、2020年に設備プロセスシステムの技術改良を完了した。稼働率を98%以上にした上で、月間セメント製造量を40万トンにし、企業創設以降の記録を更新した。4台の老朽化した設備は生産量を着実に増やしながらコストを削減した。セメント1トンあたり電力消費量が約2kWh減り、通年で電気料金を700万元超削減した。
内部奨励制度をつくり、従業員の大胆な模索を奨励し、優れた技術・技能と安全経験を共有する。旦増頓珠氏の働きかけにより、製造ラインでは徐々に革新的な雰囲気が醸成された。
勤務における活躍により、旦増頓珠氏は2021年に全国五一労働褒章を授与され、今年6月には中国共産党第20回全国代表大会代表に選ばれた。今やチベット高争建材の副総経理になった旦増頓珠氏は、企業の未来のモデル転換と高度化について考えている。「国内の同業者と比べると、当社は自動化、情報化、スマート化の面で大きな改善の余地がある」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年10月10日