飛行機模型からオートジャイロへ、夢を叶えた技術者

　河南省洛陽市宜陽県の飛行場で、オートジャイロが空を舞っていた。操縦士の楊世誼(38)氏は、「飛行機を操縦し大空に触れると、雲の匂いをかげそうだ」と述べた。

　楊氏は幼い頃から空を飛ぶ夢を持っていた。小学校の飛行機模型クラブに入ると、楊氏は教員の指導を受けながら各種飛行機に興味を抱いた。紙飛行機から木製の模型、さらに無人機から有人機へと航空に関する知識を学び続け、いつか自分で作った飛行機を空に飛ばすことを夢に描いた。

　楊氏は歳を重ねつつ各種飛行機の活動の原理の研究し、趣味を仕事に発展させることに着手した。イノベーションと創業を奨励する洛陽市の制度を利用し、楊氏は知人と共同で企業を創設し、有人オートジャイロ及び大型ドローンの設計・製造に従事した。また中国民用航空局が発給する型式合格証と生産許可証を取得した。

　楊氏とそのチームが研究開発・生産する有人オートジャイロは現在、空からの捜索救助、治安・巡ら、農林防護、飛行許可証訓練などの分野で応用されている。楊氏は、「当社の今年の受注は前年同期と比べ大幅に増加している。当社は生産を急ぎ、現在の注文に対応し、かつ次世代製品を積極的に研究開発している」と述べた。

　幼い頃の飛行機模型から現在のオートジャイロへと、楊氏はたゆまぬ努力によりその夢を叶えた。楊氏は未来に期待を寄せ、「当社のビジョンはオートジャイロを作るだけではない。私は自分たちの努力により、人々の移動手段を変えられる交通ツールを作りたい」と述べた。