初の国産大型クルーズ船が出渠　船舶工業の高品質発展の「新モデル」に

　初の国産大型クルーズ船「愛達・魔都号」が6日、中国船舶外高橋造船有限公司の2番ドックをゆっくり離れ、東中国海に向かった。これは初の国産大型クルーズ船が「動的調整」の段階に入り、市場への交付と運営開始にまた一歩近づいたことを意味する。

　陳剛チーフデザイナーによると、この大型クルーズ船には136のシステムと2万セット超の設備があり、電力システムの総出力は62.4MWにのぼる。部品数は2500万個。電気ケーブルの長さは4300キロで、上海〜ラサ間の鉄道の距離に相当する。

　サプライヤーは500社超

　この国産大型クルーズ船は中国の船舶工業が登り詰めた新たな高峰であり、中国のクルーズ船産業の発展をけん引する象徴的な製品でもある。この複雑な海上複合体が、新材料、部品、設備システムの研究開発と製造をけん引し、分業と協力に多くの企業を集める点に画期的な意義がある。国産大型クルーズ船産業チェーンの「長いチェーン」の効果を十分に発揮し、関連産業の共同発展を力強く促す。

　情報によると、世界の101の供給側と戦略的パートナーシップを結び、設計、原材料生産、現場の施工、調整・交付の全フローの協力を実現。外高橋造船有限公司は、業界と地域を跨ぎ500社超のグローバルサプライヤーをクルーズ船の設計・建造に集めた。さらに大型クルーズ船イノベーションセンターを設立し、川上・川下の産業チェーンの構築を促した。すでに40社超の優良企業が入居している。

　中国の造船業は現在、竣工量、新規受注量、手持ち受注量の3大指標で、世界一のシェアを維持している。中国船舶工業業界協会の李彦慶秘書長によると、大型クルーズ船は船舶工業の「王冠に輝く宝石」であり、高付加価値及び多元化ハイエンド航海設備分野に向かい絶えず高度化する中国造船業の「新たなモデル」だ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月7日