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中国共産党、「2020年の一人当たりのGDPは2000年の四倍化」を初めて目標に

胡錦涛総書記が10月15日中国共産党第17回全国代表大会の開幕式において、中国共産党第16期中央委員会を代表して述べた活動報告で、2020年の一人当たりの国内総生産(GDP)は2000年の四倍化という目標を打ち出した。これは中国共産党が、全国代表大会の活動報告で初めてこのような表現を使ったのである。

2002年中国共産党の第16回全国代表大会中、中央委員会の活動報告で「小康(ややゆとりのある)社会を建設する主な目標は、2020年のGDPを2000年のそれの四倍化に増やす」ということを打ち出したが、その際、「一人当たり」という概念を使わなかった。

注目すべきところは、この目標が「一人当たり」という概念を強調していることである。アジア開発銀行中国駐在事務所の高級エコノミクスの荘健氏によると、中国は大人口なので、単純な経済総量で計算すれば、中国の国力の向上は明らかなものであるが、一人当たりのGDPこそ、経済発展の過程で人々が分かち合う成果を示す指標である。総合国力の向上とともに、一人当たりのGDPの増加、社会発展と余裕をもつというレベルアップこそ、「人間を本とする」理念を具現するものであろう。

小さい問題であっても、13億かければ、大きな問題になる。大きな総量であっても、13億で割ると、小さな数字になる、と温家宝総理は述べた。「一人当たりの概念の提出によって、中国のトップ層が経済以外の社会的要素、例えば、人口の増加などを考えていることがわかった」という見解がある。

国家統計局が発表したデータによると、2000年の中国の一人当たりのGDPは約856ドルであり、2020年に四倍に増えたら、3500ドルとなるはずである。これについて、荘健氏は「この目標は、近年の経済急成長に基づいて定められたことである。新しい目標は元の目標より高くて、『第11次五カ年計画』のそれよりさらに進歩した。この目標は確固たる基盤のもとで提出されたものであり、成功の可能性は非常に高い。なぜなら、『第11次五ヵ年計画』では、2010年の一人当たりのGDPは2000年のそれより倍増との目標を提出したが、2003年から2006年にかけて、中国経済は四年連続で10%以上の比率で成長してきた。国家統計局のデータによると、2006年年末までの時点で、一人当たりのGDPはすでに2000ドルを上回った」と語った。

また、中国は経済発展でいくつかの問題に直面している。「中国がこの速度で持続可能な発展を維持するかどうか」という疑問もある。実は、中国のトップ層はすでに発展パターンのシフトの重要性を重視し、「科学的発展観」という理念を提出した。15日に胡錦涛総書記は活動報告で、「全面的な、調和の取れた、持続可能な発展」を強調し、どのように「科学的発展観念」を着実にするかについて突っ込んで検討した。

これについて、荘健氏は次のようなコメントをした。投入だけで経済成長を促進するという経済の成長パターンの下で、人々は経済の持続可能な発展を考えている。しかし、数年間の努力の結果、中国経済の生産率は大幅に向上し、科学・技術の重要度は高まりつつあり、持続可能な発展の能力が日々強まっている。GDPが四倍に増やすという目標は、経済構造の最適化、効率の向上、エネルギー消費量の低下、環境保護を基盤として提出されたものである。

しかし、国際的経験によれば、1カ国の一人当たりのGDPが1000-3000ドルの段階に入ると、その国は矛盾が明らかに現れる時期に入る。様々な経済や社会の矛盾が激しくなるが、それをよく処理すれば、スムーズに発展することができ、経済の発展はさらに加速する可能性もあるが、処理のやり方がそれほど良くないなら、経済は停滞、ないしは逆戻りの可能性もある。専門家たちの分析によると、中国は「2020年に一人当たりのGDPが3500ドルになる」との目標を遂げるために大きな努力を払わなければならない。一人当たりのGDPが3000ドルに達しても、発展途上国として社会主義の初級段階にある中国は、先進国に比べて、まだ大きな格差がある。

「チャイナネット」 2007年10月16日

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