中国の民族政策と各民族の共同繁栄と発展

七、少数民族幹部と人材の育成を強化する


少数民族の幹部や人材は少数民族の中の精鋭である。彼らは自民族の言語、歴史、伝統、風俗習慣を熟知し、地元の政治、経済、文化の特徴などをよく理解し、政府と少数民族大衆との交流において重要な架け橋となっている。少数民族の幹部や人材の状況は、少数民族の発展と進歩を表す重要なメルクマールである。各民族の発展と進歩を促し、民族地区の仕事をりっぱに行い、民族問題を解決するカギは、民族幹部と人材の育成にある。そのため、長年にわたり、国は養成と選抜を長期的、根本的な課題として、たえず強力な措置を講じ、力を入れて取り組んできた。

『憲法』は、民族自治地方が地元の民族の中から大量の各クラスの幹部、さまざまな専門家や技術者を養成することを国が支援し、全国人民代表大会常務委員会の構成員の中に、適当な人数の少数民族代表が含まれるべきであると規定している。『民族区域自治法』は、自治区の主席、自治州の州長、自治県の県長は区域自治を実行する民族の公民が担当すべきであり、民族自治地方の自治機関の所属部門にも、相応の比率で区域自治を実行する民族と他の少数民族のメンバーが含まれるべきであると規定している。『中華人民共和国公務員法』は、民族自治地方で公務員を任用する際には、少数民族の受験生に適当な配慮をすべきであると規定している。

新中国の成立初期、国は少数民族の幹部を全面的かつ大量に養成すべきであると提案した。そのために、少数民族幹部を専門的に養成する民族学院や大学を創立した。20世紀50年代に、中央民族学院、西北民族学院、西南民族学院、中南民族学院、広西民族学院など10カ所の民族学院が創設された。改革開放以来、国は引き続き湖北民族学院、北方民族大学、大連民族学院などを創設してきた。時代の発展に伴い、これらの民族学院の多くは民族大学に改編され、経営規模とレベルもたえず上昇している。現在のところ全国には15校の一般民族大学がある。そのほかに、国は相次ぎ多くの少数民族幹部育成クラス、幹部学校などを増設し、一般大学にも民族クラスを設け、引き続き少数民族幹部の養成に大きな力を注いでいる。

国は少数民族幹部の育成と選抜を極めて重視している。民族区域自治地方の少数民族幹部の配置比率は適切な比例に達成し、多くの優秀な少数民族幹部が各クラスの指導的なポジションに就いている。公開の競争形式で幹部を選抜する際、適当な人数とポジションを分けて、特定地域から少数民族幹部を選抜している。国は公務員を採用する際、少数民族の受験生に対し、基準を緩和し、比率確定、特定地域からの募集、一定の点数を加算するなどの優遇策を通じて、一定数の少数民族の受験生を公務員に採用することを確保している。

国はたえず少数民族幹部の教育と養成を強化している。定期的に少数民族幹部を選び、各クラスの共産党学校や各種の大学に派遣し勉強させ、計画的に少数民族幹部を組織し、沿海の経済発達地区を見学させ、少数民族幹部陣のレベルアップに努めている。2003年から、国の関連部門は「西部の光」訪問学者プログラムを実施している。西部地区からその地区が特に必要とするハイレベル専門技術者を1416人選び、国内の名門大学、科学研究機関、医療衛生機関に送り、1年研修させ、これにより西部の少数民族地区で安心して、仕事を続けられ、需要に応えられるハイレベルの専門技術者がたくさん養成された。そのうち、少数民族地区のために養成されたのは553人で、全体の39.1%を占める。

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