▽挑戦に直面する中国の金融競争力―巴曙松氏
「今年の両大会は改革開放してから30年間の経済発展の成果や論理、経験を総括するよい機会となるだろう。」中国国務院発展研究センター金融研究所の巴曙松副所長はこのように述べている。
巴副所長は次のように述べた。
中国の金融業と資本市場は今後新たなチャンスに直面するだろう。欧米の経済発展がペースダウンする時こそ中国の資本輸出のチャンスだと多くの学者が考えている。しかしどのようなチャンスを選び、どのような投資構造で、どのような投資戦略を実施するか、いずれも避けては通れない課題だ。
今後の5年は次期の政府の知恵を試す5年となるだろう。中国の金融、保険、証券市場は現在徐々に開放されているが、全面的に開放された市場環境の下では中国の銀行、保険、証券機関の競争力は大きな挑戦に直面することになる。中国政府は今後金融革新のリスクと責任の再評価に直面することになるが、金融革新の力と効率をどのように生み出すかが次期の政府の解決すべき重要な課題になるだろう。
▽農民により多くの公平な待遇を―温鉄軍氏
「農民の頭上には3本の剣が吊り下げられている。就学、訴訟、医療だ。」人民大学農業・農村発展学院の温鉄軍院長は2003年に農民にとって最も困ることをこの「3本の剣」に例えた。今日の温院長はこの「3本の剣」の解決の現状について悲喜こもごもといった見解だ。
農村の医療問題に対する政府の絶え間ない努力に対して温院長は満足している。訴訟の問題について温院長は、農村に郷土社会の実際に合う処理システムの構築を検討する必要があると考えている。温院長を最も心配させているのは農民の就学問題だ。「より多くの人が現在の中国の高等教育における営利追求主義、『三農』(農民、農村、農業)のニーズからますますかけ離れてゆく現状を知ってくれることを心から希望する」と温院長は述べている。
春節(旧正月)期間に突然襲った雪害で多くの出稼ぎ労働者が帰省できず足止めされたが、温院長は都市と地方の二元的構造の体制的矛盾下における一連の問題が雪害によって暴露されたと見ている。「農民は一体いつになったら平等な『国民待遇』を得ることができるのだろう。」温院長は新たな全国両会(人民代表大会、政治協商会議)の開催を目前にこうもらしている。
「人民網日本語版」2008年3月3日