温家宝総理は東京で11日、日本の安倍晋三首相と会談した。
双方は中日戦略的互恵関係の内容を確認し、中日ハイレベル経済対話の発足で合意。各分野の協力水準を高めるため、共に努力することを表明した。
温総理は「昨年10月、中国と日本政府の共同努力の下、双方は両国関係に影響を与える政治的障害の克服について共通認識に達し、安倍首相の訪中を実現させることで、両国関係の政治的膠着を打開した」と指摘した。
また「中日関係の継続的な改善と発展、中日友好協力の強化は、時代の潮流に沿っており、両国人民の共通の願いに合致する」と強調。「戦略的互恵関係を構築するため、双方は戦略的・長期的な角度から両国関係の方向性を把握する必要がある」と述べ、次の6方面に積極的に取り組むことを提案した。
(1)中日間の3件の政治文書の原則を守り、約束を忠実に守り、両国関係の政治的基礎を守る。
(2)ハイレベル交流を増やし、政府・立法機関・政党間の交流および戦略的対話を通じて、両国関係における重要問題について迅速に意思疎通を図り、信頼を増進し、疑念を解消する。
(3)互恵協力を深める。ハイレベル経済対話を通じて、両国の経済発展政策と協力目標を調整し、エネルギー・環境保護・金融・エネルギー・情報通信・ハイテク協力を推進する。
(4)国防面での交流と防衛安全対話を強化し、軍事・安全保障面の重大な措置を迅速に相互通知し、国防担当機関同士の海上危機管理体制の構築を加速する。
(5)人文交流を拡大する。今年は中日文化・スポーツ交流年活動を重点的に実施する。
(6)国際・地域問題における協議と調整を緊密化し、地域協力プロセスの推進と北東アジア地域の長期安定に、建設的な役割を発揮する。
安倍首相は温総理の公式訪日を熱く歓迎。「昨年10月、日中双方は戦略的互恵関係の構築で合意し、その後、両国間の政治交流は頻繁になり、経済的な結びつきも緊密化した。温総理の今回の訪問が、両国関係の新たな一歩を促すことを希望する」と述べた。
「人民網日本語版」2007年4月12日