(三)地域・国際問題における協力
1.国連改革
双方は国連改革問題について対話と意思疎通を強化し、共通認識の増進に努めることで一致。中国側は、日本が国際問題においてさらに大きな建設的役割を果たすことを望んでいる。
2.6カ国協議における協力
双方は2005年9月19日の6カ国協議共同声明に基づいて6カ国協議のプロセスを推進し、対話と協議を通じて、朝鮮半島の非核化を実現し、北東アジア地域の平和と安定の維持するために、共に協力して力を尽くすことを再確認した。双方は6カ国が共に努力し、2007年2月13日の初期段階措置に関する6カ国協議共同文書を全面的に履行すべきとの認識で一致。日本側は拉致問題を含む日朝間の懸案事項を解決し、日朝国交正常化交渉を進める方針を説明した。中国側は日本国民の人道的関心に理解と同情を示し、問題の早期解決を希望するとともに、日朝関係の進展への期待と、必要な協力を提供する意向を表明した。
3.投資交流
双方は、実務的でウィンウィンの中日韓投資協定の早期合意、および中日韓ビジネス環境改善行動アジェンダの策定のために努力することで一致した。
4.経済協力
双方は2008年に終了する日本の対中円借款が、中国の経済建設と中日の経済協力に積極的な役割を果たしたとの認識で一致し、中国側はこれに感謝の意を表した。双方は第三国への援助提供における協力について、対話を行うことで一致した。
六、東中国海問題の適切な処理のため、双方は以下の共通認識に達した。
(一)東中国海を平和、協力、友好の海とすることを堅持する。
(二)最終的な境界画定前の暫定的な措置として、海洋法の諸問題に関する双方の立場を損なわないことを前提に、互恵原則に基づき共同開発を行う。
(三)必要に応じ、さらにハイレベルな協議を開催する。
(四)双方共に受け入れ可能な比較的広い海域で共同開発を行う。
(五)協議のプロセスを加速し、今年秋に共同開発の具体案について首脳に報告することを目指す。
七、双方は「中国における日本の遺棄化学兵器処理・日中連合機構」の設立に歓迎の意を表する。日本側は、廃棄プロセスを加速するため、中国側の提案に基づき移動式処理設備を導入して作業を進めることを表明し、中国側はこれに歓迎の意を表した。
八、中国側は、温家宝総理の訪日中に日本側が行った、熱意ある友好的な接待に感謝の意を表した。
「人民網日本語版」2007年4月12日