香港特別行政区政府は2日、曽蔭権氏の政務司長辞任を認可する文書を中央政府から受け取った。曽氏はこれを受け行政長官選挙への正式出馬を表明するとともに、施政理念と施政綱領を発表した。
曽氏は「施政綱領」で、「香港基本法」の遵守と「一国二制度」の貫徹、国家と香港の全体的・長期利益の保護を表明。さらに「アジアの国際都市」「大陸部と世界との架け橋」としての香港の地位を固め、安定と繁栄、香港市民が誇りを抱く香港を建設するとした。
また、具体的指針として(1)特区と中央政府の良好な関係を構築・維持(2)市民本位の施政(3)政府管理能力の向上(4)経済の全体的発展(5)調和の取れた安定社会の構築(6)香港が持つ自由・平等・法治・清廉潔白などの維持(7)国際社会との連携促進(8)市民による政治参加の奨励――を挙げた。
全国政治協商会議の董建華副主席は「曽氏は香港と国に対するその純真な心、才知と経験、そして香港市民の支持により、香港を前進に導く最適な候補だ」として曽氏の出馬を支持するとともに、当選への期待を示した。
「人民網日本語版」2005年6月3日