第1回東アジアサミットが14日、マレーシア首都クアラルンプールで開かれた。
会議に出席した国務院の温家宝総理は、「開放と包容の堅持、互恵と利益共有の実現」と題する演説を行った。
温総理は「東アジアは少なからぬ困難と試練に直面している」と指摘。問題解決と東アジア各国・地域の協力強化のために、発展を中心に据えて共同繁栄を促進し、和睦関係を築き、平和と安定を守り、協力を手段として互恵と相互両得を実現することを提案した。
温総理はさらに次のように述べた。
中国は、東アジア協力が透明性と開放性を保つことを支持する。閉鎖的かつ排他的で、特定のいかなる国を標的とする東アジア協力にも、中国は反対する。地域協力の過程では、開放的な思考を堅持し、開放的な地域主義を提唱し、開放の中で、各国が共に前進し共同発展するよう促す必要がある。
東アジアは、同地域の国が参加し、同地域の特色を持ち、同地域の条件に合った地域協力を推進することに力を入れ、東南アジア諸国連合(ASEAN)が東アジア協力のプロセスで主導的な役割を果たすよう引き続き支持する必要がある。また、東アジア以外の国の同地域における当然の利益に配慮し、東アジア協力に対するこれらの国の理解と支持を深めさせる必要がある。
中国は、平和発展の道を歩み、「隣と善をなし、隣を伴となす」(近隣国との善隣友好とパートナーシップに努める)の方針と、「睦隣、安隣、富隣」(善隣友好、近隣関係の安定、近隣国の経済成長促進)の政策を引き続き実行し、東アジア諸国との友好協力関係の発展に力を入れる。
中国が責任感ある国であり、世界の平和を守り、共同発展を促進する確かな力であることは、これまでも、今後も事実が証明しつづけることだろう。国際情勢がいかに変わろうとも、中国は永遠に東アジア地域の人々にとって信頼に足る協力パートナーでありつづける。中国は、東アジア地域で支配的な地位を追求することは絶対にあり得ない。中国の発展は、何人をも妨害せず、いかなる国を脅かすこともない。安定し開放された繁栄した中国は、地域と世界の平和の保護や、人類の共同発展の促進に、必ず大きく貢献するだろう。
「人民網日本語版」2005年12月15日