「中国は国際的なゲームのルールに従い、通常兵器を適切に輸出している。これは合法的かつ合理的であり、何ら問題は無い」と、軍縮問題の専門家で、中国軍縮協会研究部の騰建群主任は12日、新華社の取材に対し述べた。中国は節度ある武器輸出について厳格な管理を行っており、地域の平和を脅かすことはなく、人道主義に対する脅威となることもないとする。
国際人権組織のアムネスティ・インターナショナルは12日、中国の武器輸出問題について報告を発表。中国はミャンマー、ネパール、スーダン、アフリカの紛争地域に大量に武器を輸出し、これらの地区の緊張を助長し、人道的に非常に問題のある状況を誘発している、と非難した。
この非難に対し、中国の軍縮問題を長年にわたり研究している騰建群主任は、以下のように述べる。
「中国は軍事装備と技術移転の問題で、国際協定を厳しく守っており、また厳しく自律している。アムネスティの行ったような非難は、でっち上げであり、また無責任だ。国際兵器市場において、中国は武器輸出が最も少ない大国の1つだ」
騰建群主任は記者に対し、スウェーデンのストックホルム国際平和研究所によるデーターを挙げた。2000年から04年までに、通常兵器の分野で、ロシアは269億2500万ドル、米国は259億3千万ドルを輸出した。しかし中国の輸出はわずか14億3600万ドルに過ぎず、米国のわずか20分の1という。
また、国連大会決議によると、中国は国連通常兵器輸出登録に参加している。国連通常兵器輸出登録によると、中国の通常兵器輸出は、米国、ロシア、英、仏、独などと比べ、格段に少ないという。
中国は通常兵器の輸出について3原則を遵守し、国際的に広く好評を博しているという。3原則とは、(1)武器輸出は、受入国の正当な防衛能力を助けるものであるべき(2)周辺地域及び国際平和、安全や安定を損なってはならない(3)軍事物資で、主権国家の内政に干渉してはならない――を指す。
「人民網日本語版」 2006年6月13日