胡錦濤国家主席は19日午後、中国を公式訪問中のアフガニスタンのカルザイ大統領と人民大会堂で会談した。両首脳は、双方が各分野での交流と協力を拡大強化し、中国とアフガニスタンの全面的協力関係を確立、発展させていくことで合意した。
胡錦濤主席は、「中国はアフガニスタンとの関係をとても重視している」とした上で、5つの分野でアフガニスタンとの関係を全面的に深め、発展させていく考えを述べた。
(1)中国とアフガニスタンの世々代々にわたる友好関係を維持する。両国は19日、「中国・アフガニスタン善隣友好協力条約」を締結した。われわれは条約の各項目の内容を真剣に履行し、両国の全面的な協力関係を絶えず充実、発展させていく。
(2)両国の経済貿易関係を広く開拓する。交通、電力、採鉱、通信などの重点分野や、農業、牧畜、漁業、水資源利用などの分野で、アフガニスタンとの全面的な協力関係を強化し、互恵互利と共同発展を目指したい。
(3)安全保障・警備における協力を強化する。中国は、アフガニスタンがテロなど組織的犯罪を取り締まることをサポートする。カブール善隣友好会議で調印した「カブール宣言」などに基づき、テロや薬物など安全保障にかかわる新たな問題で双方の協力を強化し、テロリズム、民族分裂主義、宗教極端主義、国際的犯罪を共に取り締まっていきたい。
(4)その他の分野での協力を強化する。中国は教育、文化の交流と人的資源開発などの分野でアフガニスタンとの協力を強化し、アフガニスタンの経済・社会復興に智恵を貸していきたい。
(5)多国間の実務協力を展開する。中国は国際問題・地域問題をめぐるアフガニスタンとの意思疎通や協調を重視している。南アジア地域協力連合(SAARC)や上海協力機構(SCO)など多くの枠組みにおける双方の実務協力を推進し、地域の平和と発展を共に守って行きたい。
「人民網日本語版」 2006年6月20日