第7回中日韓首脳会談が14日にフィリピン・セブで行われ、共同プレス声明が発表された。概要は次の通り。
▽3カ国首脳は経常的な交流を強化する必要性を認識し、3カ国の外務高官による協議制度を立ち上げ、3カ国間の重大な政治・外交課題、および地域・国際問題について意思疎通と調整を図ることを決定した。初の外務高官協議は、中国が年内に開催する。
▽3カ国首脳は「中日韓協力進展報告(05~06年度)」を批准し、重点協力分野として財政金融・科学技術・物流・衛生・観光・青少年交流を新たに設けることを決定した。
▽3カ国首脳は中日韓自由貿易区に関する学術機関の共同研究の進展に注目し、研究がプラスの成果を上げ続けることに期待している。また、政府官僚をオブザーバーとして派遣する見込みだ。
▽3カ国首脳は、「中日韓投資協定」交渉の年内の早期開始で合意した。
▽3カ国首脳は、安全、効率的、低コストで、スムーズな物流システムの構築を3カ国間に進めることで合意した。
▽3カ国首脳は、北東アジアの黄砂およびその他の環境問題が域内各国の共通懸念であることに留意し、これらの環境問題がもたらす被害の軽減に共に努力することで合意した。このため、中日韓環境相会議を始めとする既存の協力枠組を通じて具体措置を検討することで合意した。
▽3カ国首脳は、中国が07年を「中日韓文化交流年」に定めたことを歓迎する。中国は今年、中日韓文化をテーマとする第9回アジア芸術祭を開催する。
▽3カ国首脳は、北東アジアにとってエネルギー安全保障が極めて重要との認識で一致し、3カ国のエネルギー対話をさらに推進することで合意した。
▽3カ国首脳は、東南アジア諸国連合(ASEAN)との協力を強化し、東アジア協力に引き続き尽力し、東アジア協力におけるASEANの主導的役割を尊重することを重ねて言明した。
▽3カ国首脳は、ASEANプラス3(中日韓)協力を中核に東アジア共同体を実現するとの長期目標で一致し、東アジアサミットが本地域の共同体建設に重要な役割を果たしうるとの認識を重ねて言明した。
▽3カ国首脳は、朝鮮によるミサイル発射および核実験以降の情勢への関心を表明し、国連の全加盟国に対し、安保理決議1695および1718の全面履行を求め、対話と交渉を通じた朝鮮半島核問題の平和解決に尽力することを重ねて言明した。
▽3カ国首脳は、適切で有効な措置を講じて昨年9月19日の共同声明を全面履行し、朝鮮半島の非核化を実現することを呼びかけるとともに、国際社会の人道上の懸念を解決する重要性を強調した。
▽3カ国は安保理を含む国連が改革を進め、国連の権威・効率・能力・責任を引き上げることで、さまざまなグローバルな脅威と試練に対処することに賛成し、このために接触を続けていく。
▽3カ国は、潘基文国連事務総長の業務を積極的に支持していく考えを表明した。
「人民網日本語版」2007年1月15日