国務院の温家宝総理(中国共産党中央政治局常務委員)は16日、遼寧省撫順市を訪れた。同市は全国で最も早く、「棚戸」(貧困街)の改善事業を始めた都市。
「棚戸」は中国東北地方などの資源採掘都市に残された特定の歴史的産物で、生活条件は非常に厳しい。国務院は2003年にこのような地域の改善に乗り出した。
温総理は16日午後、現地の幹部と共に望花区の棚戸改善地域に到着、そこに建てられたモダンなビルを見て、とても喜んだ様子だった。温総理と会話した住民の王洪玉さんは興奮した様子で、「以前と比べれば天と地ほどの差があります」と語った。
温総理はその後、2007年に棚戸改善計画が実行される東州区の勝工地区を訪れた。ここに住む2千戸の住民が、年内の一斉引越しに合意している。温総理は古くて狭い平屋に住む劉永健さんに、「引越しはいつですか」と尋ねるなど気遣った。劉さんによるとこの住居は1958年に建てられたもので、雨漏りがひどいという。劉さんはすでに、改善計画の合意書にサインしている。
温総理は夕食後も撫順石化公司のエチレン化工工場を訪れ、年の瀬にも仕事する職員一人一人と握手し、新年のあいさつを述べた。
写真:撫順市東州区で引越しを待つ93歳の王煥栄さんを見舞う温家宝総理
「人民網日本語版」2007年2月18日