呉儀副総理は24日、北京で行われた「中国知的財産権保護ハイレベルフォーラム」に出席し、次のようにスピーチした。
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今回のフォーラムのテーマは「知的財産権保護と企業の競争力」で、テーマの選択はとても適切だ。というのは、21世紀は知識経済の時代であり、財産権化された知識はもっとも重要な生産リソースかつ利益源で、企業競争力ないしは国家の核心的競争力がそこに表れる。つまり、知的財産権の保護は実際には革新の情熱を引き出し、企業の競争力と国家の核心的競争力を高めるものといえる。
中国政府の知的財産権保護の立場は揺るがないもので、採用する措置はしっかりとした力のあるものであり、得られた成果はたいへん大きい。中国政府は知的財産権に関する業務を高度に重視し、そのために一連の措置を採ってきた。主に次の3つの面で具体的に表れている。
第一に、知的財産権制度の構築を強化し、知的財産権保護の体制とシステムを完備している。1970年代末から、中国政府は商標法、専利法(特許法)、著作権法、不正競争防止法、コンピュータソフトウエア保護条例、情報ネットワーク伝播権保護条例といった知的財産権に関する法律法規を相次いで公布、実施し、また知的財産権に関わる国際条約に加入している。いまでは国際慣行に合う規則や比較システム、知的財産権関連の整った法律法規が、基本的に形成されている。
第二に、知的財産権の保護活動を実施し、権利を効果的に保護している。中国ではここ数年、毎年全国で知的財産権保護活動が実施され、2006年だけでも「陽光行動」や「藍天会展行動」、「山鷹二号行動」、「反海賊版100日行動」といった7つの活動が行われた。こうした活動で全国の公安機関は合計836件を立案、検察機関が逮捕を許可した容疑者は988人にのぼる。裁判所で結審した知的財産権案件は6441件。特許、税関、工商などの各部門が受理・調査処理した案件は1万7243件、金額は10億元近くにのぼり、違法行為を効果的に取り締って権利者の権利を保護している。
第三に、宣伝と教育を強化し、知的財産権保護に良好な雰囲気を生み出している。2004年から毎年4月26日の「世界知的所有権デー」には、国家知識産権局と関連部門が全国で「知的財産権保護宣伝ウィーク」活動を実施している。2005年には国務院新聞弁公室が「中国知識産権保護の新たな進展」という白書を発表。2006年からは国家知的財産権保護作業グループが、知的財産権保護の年度行動計画を毎年発表している。社会全体による監督のため、政府は全国の大・中都市50カ所に総合的な知的財産権保護通報サービスセンターを設置し、「12312」番の通報ホットラインとインターネットのオンライン通報窓口を開設し、速やかで効果的な権利保護ネットワークを形成してきた。権利侵害行為が発生した場合、権利者はスムーズに申告や通報、問い合わせを行うことができる。
「人民網日本語版」2007年4月24日