外交部の崔天凱部長助理（外務次官補に相当）は北京で、胡錦涛国家主席はドイツのメルケル首相の招きで、ハイリゲンダムで開かれる主要8カ国（Ｇ８）と発展途上国との対話会合に出席することを明らかにした。

胡錦涛主席の今回のドイツ訪問は、ハードなスケジュールで、多くのテーマについて中国の立場を明らかにすることになろう。

胡錦涛主席は会合で、当面の政治と経済の情勢について中国側の見解を紹介し、気候変動などを含む世界の発展における重要な問題について中国の立場を説明する。胡錦涛主席は、また中国、インド、ブラジル、南アフリカ、メキシコの発展途上国５カ国の指導者の会合に出席し、新しい情勢の下での発展途上国間の協力について意見を発表し、他の４カ国の指導者とともに関心を寄せている問題について意見を交換する。このほか、胡主席はまた一部の国の指導者と会見し、両国関係やともに関心を寄せている国際問題について意見交換をする。

ホスト国の提議に基づいて、今年の会合は世界経済、投資と社会責任、革新と知的財産権保護、気候変動、発展などが議題となり、そのほかドーハラウンド交渉及びともに関心を寄せている国際および地域の問題についても討議することになっている。今年の議題のいずれもが国際事務における重要問題で、世界経済の健全、安定、協調、持続可能な発展とかかわりがあり、先進諸国と発展途上国の協力と共同対策が必要と見なされている。

崔天凱部長助理は記者の質問に対して次のように答えた。

われわれは対話を通じて南北対話と協力を強化し、マルチラテラリズムを促進し、世界の問題の解決を促し、多くの発展途上国の発展のためにプラスとなる環境をつくり出し、各国の共同発展のために貢献することを願っている。

近年、中国と先進8カ国との対話と交流は深化しつつあり、金融、財政、エネルギー資源、医療衛生などの分野においても一連の閣僚クラスの対話をおこなっている。長期的に見れば、中国の8カ国との対話と協力は双方の利益に合致し、世界の平和、安定と発展にもプラスとなるだろう。

中国側は、平等なパートナーシップの精神に基づいて対話を促進し、グローバル化の背景の下で突出している問題について意見を交換し、着実な協力のすすめ方を検討し、ともにメリットが得られる成果を勝ち取るよう各側とともに努力していくことになろう。

気候変動についての中国の立場

中国政府は気候変動の問題を高度に重視しており、国民と全人類の共同の利益、子々孫々に対して責任をもつ姿勢でこの問題に対処している。

中国の人口は世界人口の五分の一を占めている。即ち、気候変動の影響を受けている五人の中には中国人が一人いるわけである。したがって中国政府はこの問題を高度に重視している。

中国は引き続き持続可能な発展の道を歩み、持続可能な発展の枠組みの中で『国連気候変動枠組条約』と『京都議定書』を主軸として国際的な気候協力に参加する。

先進国は史上大量の温室ガスを排出し、現在の1人当たり排出レベルも高く、資金と技術力にも高いものがある。彼らは排出減少の受諾を履行すべきで、資金投下と技術譲渡の面で発展途上国に確実に援助を与えるべきである。これこそ『国連気候変動枠組条約』が確立した「共通するが差異のある責任」という原則であり、この原則は国際気候協力を展開する基礎である。

貧困は環境と気候の問題を解決することができない。広はんな発展途上国の経済社会の発展を離れ、発展途上国の能力整備を離れての世界気候変動への対応は内容のない空しい言葉だけでしかない。

「チャイナネット」2007/06/05