今、フィリピンのマニラで開催中の第14回ASEAN(東南アジア諸国連合)地域フォーラムに参加している中国の楊潔チ外交部長が、31日、同じくこのフォーラムに参加したフィリピン、シンガポールとオーストラリアの外相とそれぞれ会談を行った。
フィリピンのロムロ外相と会談した楊潔チ外交部長は、両国のこれまでの二国間関係を高く評価したあと、「中国、フィリピンとベトナムの三者の南中国海での協力は、積極的に進んでいる」と述べた。
これに対し、ロムロ外相は、これからも中国との関係発展に努め、この三国の協力を促していくとのフィリピン政府の姿勢を示した。
シンガポールのジョージ・ヨー外相と会談した楊潔チ外交部長は、「東アジア地域の協力は、いま重要な発展のチャンスを迎えており、今年末の指導者会合で、二つ目の『東アジア協力共同声明』が採択され、これが東アジア地域の協力にとって戦略的な指導とルートとなるよう期待している」と語った。
ジョージ・ヨー外相はこれに対し、「ASEANは、中日韓三国との全方位的な協力を絶えず強固なものにし、深めていき、東アジア地域の共同の発展を促すべきだ」と述べた。
また、オーストラリアのダウナー外相と会談した楊潔チ外交部長は、オーストラリア側と共に、両国の互恵と共栄の全面的協力の発展を促していくとの中国政府の姿勢を表明した。
「中国国際放送局 日本語部」 2007年8月1日
ダウナー外相はその際、「中国は、この地区と国際的な問題では重要な役割を果たしており、オーストラリア側は、中国側と共に双方の二国間関係の絶え間ない発展を促していく」と述べました。
また、フィリピン、シンガポールとオーストラリア三国の外相は、いずれも一つの中国の政策を堅持していくとの三国政府の姿勢をそれぞれ改めて強調しました。