胡錦濤国家主席はシドニーで6日、オーストラリアのハワード首相と会談した。両首脳は両国関係を前向きに評価し、対話の強化、相互信頼の増進、共通認識の拡大、協力の深化、両国関係の全面的で踏み込んだ発展の推進で一致した。
胡主席は「国交樹立以来35年、中豪関係の全面的な発展は、両国民に確実な利益をもたらし、地域と世界の平和・安定・繁栄を力強く促してきた。中国は対オーストラリア関係を高度に重視している。オーストラリア側と共に、長期的・戦略的視点から両国関係を捉え、発展させ、その全面的で踏み込んだ発展を共に推進していきたい」と表明。
両国関係の今後の発展については(1)ハイレベル交流の緊密化、戦略対話の実施(2)経済・貿易協力の深化、相互利益の実現(3)人と文化の交流の拡大、両国民間の友情の増進(4)意思疎通と協調の強化、調和あるアジア太平洋の共同構築――の4提案を示した。
また「台湾問題は中国の主権と領土保全、中国の最も核心的な国益に関わる。われわれは最大の誠意をもち、最大の努力を尽くして、台湾海峡の平和と安定を維持し、海峡両岸関係の健全な発展を促進することを望んでいる。中国政府は最大の努力を尽くして平和統一の展望を勝ち取るが、いかなる人物が、いかなる方式によって台湾を祖国から分割し去ることも、断じて許さない」と表明した。
ハワード首相は「中国の発展は中国にとっても、オーストラリアにとっても、世界にとってもプラス。オーストラリアは中国との長期的関係の発展に尽力し、中国との戦略対話を強化し、各分野の協力を拡大していくことを望んでいる」と表明。
台湾問題については「オーストラリアは『1つの中国政策』を一貫して堅持しており、この立場に変更はない。オーストラリアは台湾の国連加盟を支持せず、いかなる挑発行動にも反対する」と強調した。
写真:胡錦涛国家主席とハワード首相(左)の会談
「人民網日本語版」2007年9月7日