胡錦濤国家主席はアジア太平洋経済協力会議（APEC）首脳会議（シドニー・州総督府）2日目の9日、ドーハ・ラウンドや地域経済の統合について発言した。

  【ドーハ・ラウンド】

  公正で開かれた、合理的で差別のない多角的貿易体制は、発展途上国を始めとするすべての国の経済振興にとってきわめて重要だ。中国は一貫して、公正で開かれた、合理的で差別のない多角的貿易体制の構築に尽力してきた。ドーハ・ラウンドの全面的でバランスある成果の早期達成を促すため、他の加盟メンバーと共に建設的な役割を発揮していきたい。

  【地域経済統合】

  近年、地域経済の統合が深いレベルで進展している。アジア太平洋地域では各種の自由貿易協定が続々と締結され、経済・貿易面の結びつきは日増しに緊密化し、地域経済統合の推進に重要な貢献を果たしている。アジア太平洋地域の多様性を考慮するなら、さまざまなレベルと範囲で、さまざまなルートと方法によって、地域経済統合のより良くより速い発展を促していくべきだ。中国は各加盟メンバーと共に努力し、アジア太平洋地域の経済統合を引き続き推進し、アジア太平洋自由貿易圏の展望を含む関連問題について研究を進めていきたい。

  【構造改革】

  APEC各加盟メンバーはそれぞれ異なる発展段階にあり、各自の構造改革の目標・内容・重点には大きな隔たりがある。APECはこの特徴に鑑み、自主性・柔軟な実務性の原則に基づき、各加盟メンバーの構造改革面の能力建設と情報交流活動の強化を促していくべきだ。中国はまさに改革発展の正念場にあり、政府機能の転換と企業・税制・金融改革の深化を重点として、社会主義市場経済体制の完備を加速し、経済成長モデルの転換と持続可能な発展の全面的な調整にプラスな体制の構築を進めていく。APECの構造改革分野の協力に引き続き積極的に参加していきたい。 

  写真：APEC首脳会議の9日の会議に出席する胡主席

  「人民網日本語版」2007年9月10日