共産党にも民主党派にも所属していない無党派の黄艶さんが30日、北京市規劃委員会の主任に任命された。共産党北京市委員会の統一戦線部によると、無党派の人材を市政府機関の責任者として任命するのはここ5年で初めて。現在、北京市の政府機関責任者に無党派の職員はいないため、黄さんは北京市で政府機関トップを務める唯一の無党派職員となる。北京の日刊紙「新京報」が伝えた。
国家行政学院の汪玉凱教授は「今回の任命は人選範囲が広がったというだけでなく、中国の多党協力制度の新しい情勢下におけるモデルと捉えることができる」と分析する。さきごろ閉幕した共産党第17回全国代表大会の報告にも「より多くの優秀な党外幹部を選抜・推薦して指導的職務を担当させる」とあった。
「このような変化は今後もっと明確に現れてくる。将来はより多くの民主党派と無党派の人材が行政のトップを担っていくだろう」と汪教授は語る。「トップを担う党外の人材はただの飾りではなく、責任もあるし権利もある。北京市規劃委員会という重要な政府機関に無党派の人材が任命されたことは、そのことを証明しています」
写真(1):北京市人民代表大会常務委員会の杜徳印主任が黄さんに任命書を手渡す
写真(2):任命書を手にする黄さん
「人民網日本語版」2007年10月31日