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中国の政治体制改革は経済体制改革と共に深化
発信時間: 2008-10-21 | チャイナネット

中国では今年9月以降、山西省襄汾の土石流事故や育児用粉ミルクの汚染問題などの重大事件を受け、山西省の孟学農・元省長や質検総局の李長江・元局長を含む多くの高官が引責辞任し、または免職処分を受けた。そのうち孟学農氏は03年のSARS問題から2度目の引責辞任となり、官僚への責任追及制度に対する人々の注目もこれまでにない高まりをみせた。中国共産党中央党校研究生院の副院長を務める劉春教授はこれについて、「責任追及制度が制度化され、一般化してきたことを表している」と評価している。「新華網」が伝えた。

中国社会科学院政治学研究所の房寧・副所長によると、責任追及制度のねらいは、個々のポストの責任をはっきりさせることにある。現在、官僚の任期制が強調されているのも、その権力と責任を明確化し、監督作用の発揮を容易にするためだ。

また房副所長は、粉ミルク問題などの重大事件について、「社会主義市場経済の中で政府がどのような役割を負うべきかという問題を人々に投げかけている」と指摘する。房副所長によると、政府は市場経済の中で、その役割を放棄することもできず、役割以上のことをすることもできない。政府がするべきなのは、適切な役割を果たすことだ。監督・管理が必要な時は適切にその機能を発揮し、市場の法則に任せるべき時は干渉しすぎてはいけない。

30年の改革を通じて社会主義市場経済が今日の発展を実現した現在、市場経済の中での行政管理の範囲を模索することは、政治体制改革が直面している課題の一つだ。このことは事実上、改革開放30年の実践で培われた経験と一致する。つまり、政治体制の改革は経済体制の改革と切り離せないということだ。経済体制の改革が一歩進むごとに、政治体制改革のさらなる推進を求める声が上がり、それが実践されてきた。

中国共産党中央党校の李君如・副校長は最近の著作で、「政治体制改革と経済体制改革を結合し、経済体制改革という名において推進したことは、30年にわたる中国の政治体制改革の特徴の一つだ」と指摘している。例えば、世帯生産請負責任制の実行と同じ時期に、人民公社制度が取り消され、郷政府や県人民代表大会常務委員会が設けられ、県以下の人民代表は国民によって直接選ばれるようになった。

今年実行された国務院の機構再編改革は、行政管理体制改革の重大措置として、社会主義市場経済をさらに発展させるための必要に応えた。職能の重複を減少させることで、経済発展を促すためのさらに効率の高いサービスが可能となった。同時に、政治体制改革の重要な一部として、社会主義民主の発展を推進した。

李副校長は、「中国人は経済面で、世界の注目する奇跡を実現した。政治面でも、時代の進歩に適応し中国の特徴も備えた民主政治体制を実現できると信じている」と語る。

「人民網日本語版」 2008年10月21日

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