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japanese.china.org.cn |11. 12. 2022 |
習主席が第1回中国・湾岸協力理事会サミットで基調演説
サウジアラビアの首都リヤドで現地時間9日午後、第1回中国・湾岸協力理事会(GCC)サミットが開催されました。習近平国家主席や、サウジアラビア、カタール、バーレーン、クウェート、オマーン、アラブ首長国連邦、GCCの首脳らが出席しました。サミットでは、中国とGCCの戦略パートナー関係を確立し強化していくことが決定しました。
習主席は席上、「過去を受け継ぎ、手を携えて前進し、共に中国・GCC関係の美しい未来を切り開こう」と題する基調演説を行いました。
習主席はその中で、「この40数年間、中国とGCCは団結して助け合い、協力・ウィンウィンの輝かしい一章をつづった。中国とGCC諸国には高度な相互補完性がある。中国は大きな消費市場を持ち、工業システムを完備している。一方のGCC諸国はエネルギー資源が豊富で、経済の多元化発展が盛んである。そんな双方は天然のパートナーである」と指摘しました。
習主席はまた、「歴史の岐路に立ち、双方は友好の伝統を継続し、中国・GCC戦略パートナー関係の樹立を契機に、双方の戦略的内容を充実させなければならない」と強調しました。
習主席はさらに、今後3年から5年の間、中国はGCC諸国と以下の重点協力分野で努力していきたいと強調しました。
第一に、エネルギーの分野における、立体的な協力の新たな枠組みの構築です。中国は引き続きGCC諸国からの原油や液化天然ガスの輸入を拡大し、石油・ガス開発とクリーンな低炭素エネルギーに関する技術協力を強化し、石油・ガス貿易の人民元決済を展開します。中国・GCC平和利用原子力技術フォーラムを設立し、中国・GCC原子力安全保障モデルセンターを共同で建設し、GCC諸国に原子力の平和利用のための人材を育成します。
第二に、金融投資協力の新たな進展を推進することです。中国はGCC諸国と金融監督管理協力を展開し、共同投資連合会を設立し、双方の政府が蓄積した公共財産の基金が様々な方式で協力を展開することを支持し、中国とGCCの産業・投資協力フォーラムの開催に向けて研究します。また、デジタル経済とグリーン発展などの分野における投資協力を強化し、二国間投資と経済協力の作業メカニズムを確立し、デジタル通貨での協力を深化させていきます。
第三に、イノベーションと科学技術協力の新たな分野を開拓することです。中国はGCC諸国とビッグデータセンターやクラウドコンピューティングセンターを共同で建設し、5Gおよび6G通信の技術協力を強化し、革新的な創業インキュベーターを共同で設立します。また、国境をまたぐ電子商取引協力や通信ネットワーク構築などの分野で10のデジタル経済プロジェクトを実施し、中国・GCC気象科学技術協力メカニズムを構築し、中国・GCC気候変動対策シンポジウムを開催します。
第四に、宇宙空間に関する協力で新たな突破を実現することです。中国はGCC諸国とリモートセンシングや通信衛星、宇宙の利用、宇宙インフラ、宇宙飛行士選抜訓練などの分野で協力を展開し、GCC諸国の宇宙飛行士が中国の宇宙ステーションで中国の宇宙飛行士と共に活動し、宇宙科学実験を展開することを歓迎します。
第五に、言語・文化協力の新たなスポットを構築することです。中国はGCC諸国の300の大学や小中学校と協力して中国語教育を展開し、GCC諸国と協力して300の中国語教室を設立し、「漢語橋」夏(冬)キャンプイベントで3000人を受け入れます。また、中国語学習・テストセンターやネット中国語教室を開設し、中国・GCC諸国の言語文化フォーラムを開催し、双方の人的交流を進めるとともに、中国語・アラビア語文庫を共同で設立します。
サウジアラビアのサルマン国王の代表としてサミットを主宰したムハンマド皇太子兼首相は、「GCC諸国はいずれも対中協力の強化を期待している。今回のサミットを通じて将来のGCC・中国協力の重点分野を計画し、双方の関係の新たな一ページを開いていきたい」と述べたうえで、「GCC諸国は、中国との経験面の交流や技術協力の強化に力を入れ、双方がインフラ、衛生、エネルギーなどの分野で協力してより多くの成果をあげることを推進し、食糧危機やエネルギー危機など世界的な試練によりよく対応していく」としました。
その他のGCC諸国の指導者らは、双方の関係と第1回GCC・中国サミットを高く評価し、「このサミットには、双方の関係史における一里塚としての意義がある」との考えを示しました。
サミットでは、「中華人民共和国と湾岸協力理事会サミット共同声明」が発表され、「中華人民共和国と湾岸協力理事会戦略対話2023~2027年行動計画」に基づいて、中国とGCC諸国の各分野の協力計画が立てられました。(藍、謙)
「中国国際放送局日本語版」より 2022年12月11日